高校生に地元就職やUターン就職に関心をもってもらうように各団体から就職ガイダンスが行われた
県立古仁屋高校(大山良一校長)は15日、同校体育館で地元就職ガイダンスを開いた。同校の卒業生を採用した町内の企業や官公庁から担当者を招いて、同校の1、2年生に地元就職の状況などが説明された。関係者はガイダンスを通して、生徒のUターン就職や地元就職への関心の高まりを期待している。
同校進路指導主任の米倉秀和教諭によると、卒業生を採用した地元企業や官公庁の参加する就職ガイダンスは初。昨年度までは、生徒に社会人としてのマナーや接遇を学ぶ研修などを実施していた。米倉教諭は「生徒は地元就職やUターン就職に、具体的なイメージが湧かない。生徒の関心を高める目的で、このガイダンスを行う」と話した。
この日のガイダンスに同町に支店を構える建設会社や、役場、海上自衛隊、特別養護老人ホームなど9団体の関係者が出席。各担当者がスライド資料や配布資料を基に、生徒らに事業内容や採用状況を説明した。
丸福建設㈱は、向稔生総務部長など3人が参加。担当者は「会社は瀬戸内町にも支店がある。かごしま国体施設や、きゅら島交流館などの建設に関わった」。
続いて卒業生で同社瀬戸内支店に勤務する伊藤絵里子さん(20)が、就職先の選択状況や社会人生活などを発表。「地元が大好きで、将来のために貯蓄を考え、福利厚生がしっかりしている今の会社を選択した。研修を受けて、視野を広げる大切さを学んだ。一人一人の目標に向かい、後悔のないように周囲への感謝を忘れず、行動してほしい」。
向総務部長は、「昨年度は高校に行きガイダンスを行い、高卒者1人を採用。古仁屋高校の場合は、瀬戸内町にも残れる。ぜひ来てもらいたい」と語った。
役場担当者は、臨時職員を経験して採用試験を受験するなど助言。海上自衛隊の担当者は「入隊して退職すると、民間から引く手あまたの状態。世界を舞台の仕事もでき、人に感謝され役に立つ充実感も味わえる。一つの選択肢として考えてもらえれば」とアドバイスした。