世界自然遺産登録に向けて本格業務を始動した奄美群島国立公園管理事務所
「まずは現地調査へ連携を」
環境省の「奄美群島国立公園管理事務所」は1日、大和村の奄美野生生物保護センターで新看板設置のセレモニーを行うなど、世界自然遺産登録に向けて本格業務を始動した。徳之島管理官事務所も同所出先機関として新たにスタート。二神紀彦国立公園保護管理企画官は「まずは夏から秋ごろ予定のIUCN現地調査に向けて関係機関の連携を図り、確実に世界自然遺産登録につながるよう課題解決に取り組みたい」と決意を新たにした。
同所新設は、政府が進める国立公園・世界水準のブランド化を目的とした現地対策の強化の一環。旧那覇自然環境事務所は沖縄奄美自然環境事務所に名称を変更。旧奄美自然保護官事務所を格上げし、旧徳之島自然保護官事務所を一体的に取り組む組織として配置するなど、指揮系統を整備した。
具体的には、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界自然遺産登録に向けて保護管理の強化などを実施。登録後も普遍的な価値の維持を目標に、奄美群島全体を一元的に管理する。
この日は、新たな名称の看板を玄関先で掲げ、新規一転スタート。二神保護管理企画官は「世界自然遺産登録に向けて、国立公園は重要な担保措置。管理面でも各方面の協力を得ながら取り組みたい」と抱負を述べた。
現在同所では、国立公園保護管理企画官、世界遺産調整専門官、国立公園管理官の3人が在籍。所長の配置など、増員時期は未定となっており、当面は3人体制で業務を進める。