入梅前に可憐な姿

大和村フォレストポリス周辺の道路沿いでアブラギリの大木と、密集して咲く可憐な花(左下)=西康範さん撮影

「アブラギリ」見頃
大和村フォレストポリス周辺

 大和村のフォレストポリス周辺の道路沿いで「アブラギリ」が見頃を迎えている。梅雨入りを前に白い花が集まって咲く可憐な姿を12日、奄美市名瀬の西康範さんが撮影した。撮影場所には2~3本の大木があるといい、西さんは「大きな花びらが道路にたくさん落ちているのもきれい」と話した。

 『琉球弧野山の花』(写真と文、片野田逸郎さん)によると、アブラギリはトウダイクサ科の落葉高木で本州(中部地方以西)以南に分布。枝張りが良く、樹幹が傘状になる。花は白色で枝先に頂生し良く目立つ。

 種子から桐油を採取するため、古く中国から導入・植栽され、その後各地で野生化したらしい。桐油は印刷や漆器のつや出し、防水などに用いられる。材は柔軟で箱材や下駄材になり、木炭は研磨炭として使用される。