「ムズラシャ探し」スタート

ワークショップでカシャ餅づくりなどを体験した児童ら

龍郷町戸口 放浪館志塾プロジェクト
島菓子作りなどのワークショップ

 子どもたちに自由に本を楽しんでもらおうと出身者・渡伸一郎さんがオープンさせた龍郷町戸口のこども図書館「放浪館」で19日、放浪館志塾プロジェクトのワークショップ「島菓子作りと英国紅茶」が開かれた。児童ら22人が参加し、カシャ餅づくりと英国のティータイムなどを体験した。シマの自然や文化に触れ、アート活動、英語・異文化体験などに取り組む年11回のワークショップが始まった。

 同館は渡さんのシマの子どもたちに、たくさんの「ムズラシャ=ワクワク」を体験してもらいたいという思いで設置され、この春にオープン。より多くのムズラシャに出会うため「放浪館志塾」プロジェクトの月1回のワークショップを計画して、先月説明会があり町内外の小学校4~6年生23人が登録した。

 同プロジェクトは、ワークショップのさまざまな活動を通して行動の中にある学びを大切にしながら「自分で考えるチカラ・それを自由に表現創造できるチカラ」を育み、子どもたちが生み出した多くのムズラシャを発信したいとしている。

 この日は第1回目のワークショップ「島菓子作りと英国紅茶」を開催。講師陣に同館の4人の講師と、ゲスト講師の奄美食文化研究家の久留ひろみさんが加わった。

 参加児童は5グループに分かれ、午前中は屋外で食べられる野草を探したり、重尚樹さんの指導を受けグループで野草1種類を選び野草図鑑としてまとめる活動を実施。昼食をとり午後からは、久留さんがカシャ餅づくりをレクチャーして、イアン・レイスさんがティータイム時のマナーなどを紹介する紅茶講座を実施した。

 1日の活動をまとめる時間では、午前中の野草図鑑と「放浪うまカシャ餅」と命名したスペシャルレシピを印刷して参加者に配布。龍瀬小学校4年の田畑綾華=りんか=さんは、「カシャ餅を作るのが楽しかった。餅をこねるのが難しかった」と感想を話した。

 英語を交え参加者を指導した嘉川優子さんは「子どもたちがいろいろな事を体験して、目を輝かせていて良かった。きょうの体験や学んだことなどを、家に持ち帰って家族でも共有してもらいたい」と振り返った。