建築、デザイン2部門受賞

龍郷湾を望むように建つネストアット奄美


大島紬姿で受賞式に出席した近藤さん(左)と島村さん(提供写真)

アジア太平洋地域不動産プロジェクト表彰
龍郷町のリゾートホテル

 龍郷町芦徳のリゾートホテル「ネストアット奄美ビーチヴィラ」が、アジア太平洋地域の優れた不動産プロジェクトを表彰する「アジア・パシフィック・プロパティアワード2019」の「ホテル建築」と「新ホテル設計・デザイン」の2部門を受賞した。

 今月14、15日にタイ・バンコクで授賞式があり、ホテルを運営する㈱ネストアット奄美の近藤哲ホテルマネージャーと島村智才アシスタントマネージャーが大島紬姿で出席した。奄美を代表する気持ちだったという二人は「奄美の伝統文化を取り入れたホテルのコンセプトを高く評価してもらえた」と喜びを語った。

 昨年4月にオープンした同ホテルは、プール付きのスイートルームや屋外風呂付の客室など独立型の木造コテージ13棟23室が、龍郷湾を望むように建っている。建築設計を奄美市笠利町出身の建築家・山下保博氏がデザイン、建設も奄美市の竹山建設と畠山建設が担当した。夜光貝をモチーフにしたというユニークな屋根などには、奄美で伐採したシイノキを泥染めした木材を使用している。

 授賞式には世界各国の大手企業が手掛けるホテルの関係者らも参加。近藤さんは「高層ビルのような大規模ホテルなどもあるなか、奄美の伝統文化があったからこそ、小さなホテルでも受賞できたと思う」と話し、島村さんも「大島紬にも多くの人が興味を示していた。これからもいろんな機会を利用し、海外に奄美の素晴らしさを伝えることができたらうれしい」笑顔で話した。