「瀬戸内パッション」収穫式

ルビー色のパッションフルーツを収穫する関係者ら


かごしまブランド団体に認定され記念撮影した

収穫早まり増収見込む
農産物で県内初の「かごしまブランド団体」に
新天皇にも献上へ

 皇室献上品で有名な瀬戸内町のパッションフルーツが収穫シーズンに入った。同町と瀬戸内パッションブランド産地協議会(宮原仲清会長)は24日、同町阿木名のよしなが農園で2019年度「瀬戸内パッションフルーツ収穫式および『かごしまブランド団体認定証』授与式」を行った。農産物で県内初のブランド団体の認定を受け、生産者は瀬戸内パッションフルーツの品質や知名度向上などを誓った。

 同町によると町内では31戸の農家が計3㌶でハウス栽培を行っている。今シーズンのパッションは年明けの日照不足が懸念されたが、暖冬で収穫が早まっているという。今期の収穫量は前年より10㌧多い45㌧を見込んでいる。

 同協議会は16年5月に発足し、ブランド化に取り組む。17年には「瀬戸内パッション」を商標登録して、今年で6度目となる「かごしま農林水産物認証制度(K―GAP)」の認定を受けている。

 収穫式に先立ち、「かごしまブランド団体認定証」授与式を実施。宮原会長は認定証を受け取り、参加者の前で喜びの表情を見せた。

 続いての収穫式で、宮原会長は「今後も高品質なパッションを生産して、鹿児島のパッションを全国に広めたい」とあいさつ。同農園園主の義永歩さんは「今回、かごしまブランド団体に認定されて、ますます全国に知られるようになりうれしい。これからも安心安全なパッションフルーツを栽培していきたい」と語った。

 式典後に関係者がハウス内で、熟している果実を手に笑顔を見せた。このほかパッションフルーツジュースでの乾杯や、試食などがあり収穫シーズンに機運を高めた。

 同町農林課によると、同町のパッションフルーツはこれからが旬。7月下旬ごろまでの収穫を見込む。代替わりした新天皇にも、6月中旬に献上品として化粧箱(1ダース入り)10箱が送られるという。