奄美市施設パッションフルーツ品評会の上位入賞者。(左から)銀賞の森永幸二郎さん、金賞の上原龍治さん、銅賞の渋谷丹さん
2019年度奄美市施設パッションフルーツ品評会(奄美市主催、第5回)が11日、同市名瀬浦上町の県農業開発総合センター大島試場で開かれ、ルビースター部門に15点(名瀬8点、笠利6点、住用1点)の出品があり、金賞に上原龍治さん(37)=名瀬=が輝いた。12日に朝戸の市農村環境改善センターで表彰式があり、上位入賞者3人を表彰し、表彰状と副賞を贈った。また、表彰式前にパッションフルーツ栽培講習会も開かれた。
11日の品評会では県、奄美市、JAの各果樹担当職員6人が、L規格を対象に品質審査を実施。出品果実の糖度・クエン酸度を測定したほか、玉ぞろい、果皮着色の外観などを総合的に確認した。出品果実の糖度は平均17・38度(最高18・3度)、クエン酸度は平均1・50%だった。
昨年度の糖度は平均16・9度(最高18・7度)、クエン酸度は平均1・58%。
講評で審査委員長を務めた德永太藏氏(県農業開発総合センター大島試場長)は「昨年の台風の影響で定植時期が遅れて心配していたが、春先の高温で順調に生育した。品評会での平均糖度は昨年度より高く、糖と酸のバランスが良く食べやすい品質になっている」「5年目の品評会。年々品質が向上している。互いに刺激し合って消費者の評価を得る農産物を作り、奄美農業の発展につなげてほしい」と述べ、今後の活躍に期待を込めた。
市農林水産課によると、17年度実績の施設パッションフルーツ栽培農家戸数は55戸、栽培面積6・4㌶、生産量94・5㌧。県が認定する「かごしまの農林水産物認証(K―GAP)」を受けた奄美市パッションフルーツK―GAP推進部会メンバーは19人。
最優秀賞の金賞を射止めた上原さんは「栽培を始めて3年目。金賞受賞は初めて。年々品評会での順位は上がっており、指導員のおかげ。金賞に恥じないよう今後も頑張りたい」と笑顔で話した。
金賞以外の受賞者は次の通り。(敬称略)
▽銀賞 森永幸二郎(37)=名瀬=▽銅賞 渋谷丹(41)=笠利=