天城町産マンゴー出発式

完熟マンゴーの収穫本格化をアピールする関係者=17日、天城町兼久の作山農園

トップランナーを自負
天城町熱帯果樹生産組合

 【徳之島】天城町熱帯果樹生産組合(作山和久組合長・組合員33戸)の2019年産マンゴーの出発式(町共催)が17日、同町兼久にある作山組合長(56)のビニールハウスであった。梅雨期の雨と日照不足で糖度上昇が遅れ気味だが前年比約6㌧増の28㌧、町全体では計35㌧(1億500万円)の生産量を見込む。テープカットなどで〝トップランナー産地〟の本格出荷をアピールした。

 天城町のマンゴー栽培は1985年、一部農家らの自主的な試験栽培で始まった。収益性に加えた町行政の生産基盤施設導入事業などてこ入れが産地化を後押し。県内先駆けの産地として34年。町内の現生産者数は約60戸、面積は約6㌶(うち熱帯果樹生産組合約3・9㌶)。品種は全て「アーウィン種」(別名・アップルマンゴー)。長年親しまれた一般出荷用の化粧箱のパッケージ『情熱のかおり・奄美マンゴー』は、今期出荷から『徳之島・天城町産マンゴー』へとデザインともに一新している。

 出発式には生産組合員農家や関係機関・団体など関係者が参加。作山組合長は「今年のマンゴーは梅雨が長引き(現状では)色のりに影響が。台風(5号)も来るが湿度を上げないよう注意を。(生産組合の)出荷見込み量は昨年より約6㌧上回ると思う」と期待。森田弘光天城町長は、85(昭和60)年からの産地化取り組みを回顧しつつ「天城町には〝トップランナー〟としての自負が。世界自然遺産登録を視野に交流人口増に対応、主要品目に振興を」などとエールを送った。

 町当局によると、「同町ゆたかなふるさと寄附金(ふるさと納税)」へのマンゴー返礼の実績は▽16年が176件・236万円▽17年213件・368万円▽18年165件・232万円。19年(16日現在)は196件276万7千円に急伸している。

 作山組合長によると今後、色のりや糖度(平均13・5度)ともにしだいに解消。収穫の終了は、気象条件にもよるが、来月下旬ごろを予想している。

 問い合わせは天城町熱帯果樹生産組合(電話0997―85―4616)。