環境文化型打ち出す展示

リニューアル事業でガラス面の外部に遮光・遮熱・紫外線カットするガラスフィルム(奄美群島を印刷)が施工された

今月24日リニューアルオープン 多言語化された解説も
奄美博物館

 今月24日のオープンに向け、奄美市名瀬長浜町の市立奄美博物館の展示リニューアル事業が佳境を迎えている。展示内容は同館の30年以上の調査研究や資料保存などの成果が盛り込まれ、環境文化型を強く押し出したものに切り替えられる。インバウンド(外国人観光客)に対応した多言語化された解説も行われるという。

 同館は奄美群島の総合博物館として、1987年7月に開館。奄美の自然・歴史・文化を理解するための調査研究、収集保存、展示公開、教育普及の活動を継続する拠点施設として多くの住民や研究者などに利用されてきた。

 同館展示室の1階部を海、2階部を里、3階部を山と位置づけ。自然が身近で人の暮らしとの関わりである「環境文化」を前面に出した展示に拡充されるという。

 また市指定文化財の『南島雑話』の絵図を関連する分野の展示構成の各所に掲示。展示を分かりやすく環境文化の概念を表現できるものにする。

 デジタル技術を活用したガイダンス機能も強化される。「ジオラマ生きもの図鑑」(検索用パソコン)や「シマグチ辞典」(タッチパネルモニター)などは、日本語以外に英語・中国語・韓国語に対応した説明文も収録されている。

 同館の高梨修館長は、「環境省の整備する施設と競合しないよう、環境文化型を強く出した展示になる。『南島雑話』の絵図なども、各階の展示室で取り上げている」などと話した。

 同館のリニューアルオープンは、今月24日予定。