迅速・安全・的確な災害対応を

迅速・安全・的確な災害対応を

漁港防波堤上からの救出・搬送訓練=26日、徳之島町亀津漁港

 

徳之島地区では初実施となった県消防・防災ヘリによる吊り上げ救助訓練も=26日、徳之島町亀津漁港上空

 

県消防・防災ヘリも協力
徳之島地区消防組合など連携想定訓練

 

 【徳之島】局地的大雨による河川の氾濫、流された負傷者の救助などを想定した「徳之島町・徳之島地区消防組合連携想定訓練」(同組合主催)が26日、同町亀津漁港であった。県防災航空センターの消防・防災ヘリコプターも吊り上げ救出訓練で連携。迅速・安全・的確な防災体制の確立を目指し、実践的な連携訓練を展開した。

 同地区消防組合や徳之島町、同町消防団、県防災航空センターの4機関・団体が連携。情報伝達・救助・救急・搬送・誘導など実践的な訓練を通じ、迅速かつ安全・的確な災害対応、防災体制の確立を目指して計画。県消防・防災ヘリ「さつま」(米国製ベル式412EP型)の連携出動による吊り上げ救助の実践的訓練は、同地区では初めて。

 訓練は、局地的な大雨によって同町亀津の「第2大瀬橋」付近が氾濫し、近くで作業をしていた作業員3人が流され、亀津漁港堤防で助けを求めている―など想定。4者の関係者計43人が参加して午前10時にスタート。

 河川氾濫の通報を受けた情報の伝達や、傷病者発生の119番通報を受けた救急隊出動、堤防上の傷病者2人の救助・搬送、付近海上の要救助者1人を消防防災ヘリで吊り上げ救出して漁港広場で救急隊に引き継ぐ―など連携訓練を展開した。

 訓練にあたって高岡秀規町長は参加機関・団体に対して「世界自然遺産登録にも向けて、訓練で多くのことを学び役立てて欲しい」。同地区消防組合の義浩明消防長は「消防・防災ヘリを呼んでの第1回ということでいろんなミスや不手際もあった。これを足掛かりに2回、3回と想定を変えて訓練を実施することで迅速な行動につながると思っている」と話した。