知根小児童ら認知症学ぶ

認知症のおじいちゃんの寸劇に見入る児童ら

「優しく見守って」
奄美市 キッズサポーター養成講座

 奄美市名瀬の知根小学校(愛島一校長、11人)で8日、認知症キッズサポーター養成講座があり、同校全児童が認知症の症状や当事者への接し方などを学んだ。

 同講座は、子どもたちに認知症について理解を深めてもらい、認知症の人の応援者になってもらおうと、市名瀬包括支援センターと市内の介護福祉関係者らで組織する市認知症キャラバンメイトが開いた。同校では総合的学習の一環として2年ぶりに実施した。

 同キャラバンメイトメンバーで介護福祉士の平井雅也さんが、認知症の症状として「日付や自分のいる場所が分からなくなったり、忘れてしまったりする」と紹介。メンバーや教員らが物忘れをしたおじいちゃんと小学生の孫の会話などの寸劇を披露し、当事者との接し方などについて一緒に考えた。

 平井さんは「自分がどこにいるのか、時間や場所が分からなくなると、不安な気持ちになる。相手の気持ちになって、声をかけるなど優しく見守ることが大切」などと話し、ゆっくり、短い言葉で、相手が見える位置から話しかけることを伝えた。

 3年の栄岳玖くん(8)は「認知症の人や困っているお年寄りに会ったら優しく話しかけようと思った。みんなで助け合ったら、認知症の人も安心して暮らせると思う」と話した。

 同小では、今後、近くのグループホームなどの福祉施設を訪問、認知症などについて学びながら、高齢者の支援活動を推進していく。