グリーンストア入舟店の店頭で寄付を募る赤尾さん
「奄美すべての思いとして」
グリーンストアが募金活動
奄美市名瀬に5店舗を展開する小売チェーン㈱グリーンストア(里泰慶代表取締役)は5日から、火災で焼失した首里城復興に向けた義援金の募金活動を行っている。9日、入舟店前では社員が自ら店頭に立ち、「ご協力をお願いします」と声掛け。買い物客や道行く人々が足を止め、善意を寄せる姿が見られた。
首里城は先月31日の火災で正殿など主要な建物が消失。沖縄県内企業との取引があり、多くの品物を仕入れる同社はこれを受け、迅速に募金活動開始を決定した。
同社が展開する全5店舗でレジ横に首里城の写真と募金箱を設置。入舟店では募金箱以外に1日1~2回、利用客の多い昼時と夕方(それぞれ約1時間ずつ)に募金箱を持った社員が立ち義援金を募っている。店頭に立つ係を担当する同社総務部の赤尾均さんによると、沖縄県出身者らが涙ぐみながら募金する姿も見られたという。
焼けた首里城正殿などが建っていた「首里城跡」は世界文化遺産。赤尾さんは「奄美が来年世界自然遺産登録されれば他人事ではなくなる」と強調。また、「一企業としてはもちろんのことだが、奄美に住むすべての人の思いとして義援金を送りたい。買い物のお釣り分だけでも良いのでご協力をお願いしたい」と呼び掛けている。
寄せられた募金は、同社から鹿児島銀行を通し、沖縄県土木建築部土木総務課に送られる。同社の募金活動は、入舟店で今月30日まで。そのほか4店舗で11月24日まで続けられる。