海外バイヤーに魅力アピール

町田酒造が「香港国際ワイン&スピリッツフェア」で、バイヤーなどに自社商品の魅力をアピールした(提供写真)

香港・上海の展示会に出品
町田酒造「他国への拡散つなげたい」

 龍郷町大勝の町田酒造㈱(中村安久代表取締役社長)はこのほど、中国の香港と上海であった2展示会に出展した。このうち「香港国際ワイン&スピリッツフェア」では、出展者唯一の焼酎メーカーとして海外のバイヤーに魅力をアピール。同社は「情報拡散拠点として香港は魅力的。定期的に情報発信することで、他国への拡散につなげたい」としている。

 同社は昨年5月に米国ロサンゼルスで開かれた品評会で同社商品が最高金賞に選ばれたことを機に、海外での販路拡大に注力。海外での展示会で奄美大島酒造協同組合を通さず、単独出展したケースは今回が初めてだった。

 香港での同フェア(7~9日)では、ジェトロ(日本貿易振興機構)が設置した「ジャパンパビリオン」内に出展。通訳などは県香港事務所職員らが協力し対応した。香港のみならず、カナダやインドネシアのバイヤーから取引の打診があり、今後商談を進める予定という。

 同社担当者は「製法や歴史、奄美での飲まれ方を紹介すると興味を持ってもらえた。日系企業からの反応も良く、良い展望がある」。一方で、「デモの長期化による影響は回避しきれないのでは」との懸念も示した。

 上海であった「プロワインチャイナ2019」(12~14日)では日本酒造組合中央会のブース(同社含め焼酎メーカー4社)内に出展。すでに中国向けに輸出しているリキュールや焼酎などを出品し、好評を得たという。

 同社担当者は「単独出展により露出度が高まり、効果が期待できる。今後、展示会に限らず海外での展開に力を注ぎ、パートナーになってもらえそうな相手を探したい」としている。