市町村長会は後期計画に向けた提言書を決議した(左から伊集院会長、本田委員)
奄美群島12市町村の首長などで構成する各種協議会が3日、奄美市内の総合宴集会場で開かれた(1日のみ)。奄美群島市町村長会では、「奄美群島成長戦略推進懇話会」で了承され、奄美群島成長戦略ビジョンとその基本計画の成果検証に基づく取り組みの推進を盛り込んだ提言書が伊集院幼会長に手渡された。
【奄美群島市町村長会】(会長・伊集院大和村長)国や県、自治体、識者でつくる同懇話会が同ビジョンで示した群島各島の2018年度基本・実施計画の成果と検証。効率的な施策を促す方向性を提言した。
群島全体ではキャッシュレスやインバウンド対策。世界自然遺産登録を見据え、観光分野を軸に産業活性化や定住・交流人口の拡充など離島ごとの振興策を推進し、同ビジョン後期基本計画(19~23年度まで)での活用を促している。会の冒頭、同懇話会の原口泉座長の代理として本田勝規委員が提言書を提出、決議された。
伊集院会長は「実施事業が、ビジョンに沿って効果的に展開することを願う」と述べ、来年度奄振予算概算要求に盛り込んだICT(情報通信技術)を活用して課題解決を図る「スマートアイランド」構想の実現にも期待感を示した。
提言は当初、与論町開催(11月20日)の同会で決議される予定だったが、悪天候で開催が順延。この日にずれ込んだ。
【奄美群島広域事務組合議会】(管理者・朝山毅奄美市長)第2回臨時会。条例制定1件を承認し、2018年度一般会計決算、同奄美TIDAネシア基金と奄美パーク事業の特別会計決算をそれぞれ認定。また火災で焼失した沖縄県那覇市の首里城再建を支援することで一致。20年度予算計上に向け協議するという。
首里城は今年10月に火災が発生し、正殿など大部分が焼失。再建機運が全国的に広がりつつある中、奄美12市町村の首長は今回、全会一致で支援方針を固めた。事務局は「予算の割り振りなどを早急に検討したい」としている。
19年度一般会計補正(第1号)、特別会計補正予算案を承認。一般会計補正は歳入歳出にそれぞれ623万2千円を追加し、総額1億45万4千円を計上。また同組合教育委員会委員に大山惣二郎氏(72)=伊仙町教育委員=の任命を同意した。
【奄美群島観光物産協会理事会】(代表理事・朝山毅奄美市長)2020年度各自治体負担金、インセンティブ手当の支給を承認。19年度上半期事業報告があり、観光誘客プロモーションやあまみシマ博覧会(実績160商品)の進捗、販路拡大事業での物産売上などを説明した。
【奄美群島地域産業振興基金協会】(理事長・前田豊成本場大島紬協同組合理事長)第3回理事会。上半期事業の進ちょくを報告。20年度各自治体の管理負担金、事業費負担金をそれぞれ承認した。