独特の形状をした「ワニグチモダマ」の花(西康範さん撮影)
朝仁海岸の自生地で「ワニグチモダマ」
準絶滅危惧種の「ワニグチモダマ」が奄美市名瀬朝仁海岸の自生地で開花している。同海岸が北限だが、撮影した西康範さんによると、今年は台風の影響もなく数多く見られ、これから開花するつぼみも多いという。
マメ科。石垣島、西表島、東南アジア、オーストラリアなどに分布するが、自生地は限られている。海岸林の高木の枝に絡まり、枝から長い花茎を垂らし、淡い黄緑色の花がいくつも固まって咲く。葉は3枚の奇数複葉。種子が海流に乗り、漂着して発芽し樹木などに巻き付いて生育する。
開花期は夏場とされているが、1月や5月など年に2回咲くこともあるという。西さんは「北限地での開花は今回(12月)が初めて。宇検村の自生地では今年2月に開花を撮影している。朝仁海岸の方は天候に恵まれたのか開花状態は良く、花の数が多い。つぼみも多く、しばらくは花を楽しむことが出来るのではないか」と話す。