東京五輪聖火ルート決定 4月28日

奄美市の聖火リレー出発地点となる奄美文化センター(17日、奄美市名瀬)

名瀬市街地 文化センターから市役所まで
群島関係者も11人内定

 2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は17日、会見を開き、東京五輪の聖火リレーのルートや走者の一部などを発表した。県文化スポーツ局によると、県内では来年4月28~29日の2日間で行われ、14市町を通過予定。奄美群島内では同28日に奄美市名瀬の奄美文化センターから同市役所前に現在整備中の「市民広場」までの約3㌔の区間で行われる。

 東京五輪の聖火リレーは来年3月12日、ギリシャのオリンピアで採火され、同月20日に宮城県の航空自衛隊松島基地に到着予定。26日に福島県楢葉=ならは=町・広野町の「ナショナルトレーニングセンターJビレッジ」からグランドスタート。121日間かけ、全国857市町村で実施される。

 県内では来年4月28日に志布志市を出発し、大隅半島から県央を巡り、鹿児島市のウォーターフロントパークでセレブレーション(聖火到着を祝うイベント)を実施。同日に奄美市・南大隅町でも行われる。29日は出水市を出発し、薩摩半島を南下。西之表市・伊佐市でもリレーを実施し、指宿市営陸上競技場でセレブレーションを行う。

 奄美市では名瀬長浜町の奄美文化センターを出発。県道79号線(名瀬―瀬戸内線)沿いに市街地方面に進み、港町交差点で右折。その後、名瀬郵便局前を左折し、朝日通り・末広本通り・永田橋通りを経て市役所南側に整備中の市民広場までをコースとする。

 発表を受け、朝山毅市長は「離島奄美へ聖火が渡ることを大変光栄に思うとともに、夏の世界自然遺産登録を目前に控えた絶好のタイミングに喜びも期待もひとしお。千載一遇のチャンスを生かし、聖火に込められた『希望』を南の島からしっかりとつなぎ、奄美を国内外に大きくアピールしていきたい」と思いを寄せた。

 東京2020オリンピック聖火リレー鹿児島県実行委員会はこの日、同委選考の走行予定聖火ランナー53人のうち内定済みの42人の名簿を発表。42人中、奄美群島関係者は11人。県によると、県内には180スロット(1人のランナーが走る距離)が用意されており、53人以外の残スロット分や、各市町の走行人数・ランナーの走行区間は今後発表される見込み。

 奄美にゆかりのある走行予定ランナーは次の通り(同委が公表承諾を得た人のみ・敬称略)。

 ▽28日=大野日菜子(小学生・大和村)、泉伶音(小学生・宇検村)、斉藤憲吾(中学生・瀬戸内町)、加藤竹虎(中学生・龍郷町)、市來崎靖幸(中学生、喜界町)、深美陽市(教諭・天城町)、吉見和久(経営者・伊仙町(現住所は大阪府大阪市))、種子島公彦(公務員・和泊町)、喜入大星(中学生、知名町)、川畑アキラ(ミュージシャン・与論町)、田代篤史(医師・徳之島町)