「秋幾飲食宿泊施設」の上棟祝う

餅投げをして「秋幾飲食宿泊施設」上棟を祝った

龍郷町・荒波地区活性化に期待
来年3月完成へ

龍郷町が、旧秋名へき地保育所跡地(幾里、町有地)に整備を進めている「秋幾飲食宿泊施設(仮称)」上棟式が21日、隣接地の秋名コミニュティーセンターで開かれた。秋名・幾里集落住民、議会議員、役場職員、工事関係者ら約60人出席し、「体験・交流型観光事業の拠点」と位置付ける施設の上棟を祝い、秋名・幾里地区、ひいては荒波地区全体の活性化に期待を込めた。同施設は来年3月下旬完成、6月オープンを目指している。

上棟式を前に建設現場で餅投げがあり、子どもたちや住民らは、餅やお菓子を拾い、喜んでいた。終了後、町の応援歌「GO!GO!たつごう」を参加者全員で合唱した。

上棟式では、事業概要を説明した後、施主あいさつで竹田泰典町長が「秋幾飲食宿泊施設は、荒波地区に人の流れを呼び込む拠点となる施設。秋名・幾里住民に十分活用してもらい、活性化につなげてほしい」と述べ、期待を込めた。

事業所代表で竹山建設㈱の竹山博昭社長が「9月20日に工事着手。本体工事が終わり、今後は外装、内装工事に入る。来年3月末の完成まで安全第一で工事を進めたい」とあいさつ。窪田圭喜議会議長の音頭で乾杯した。

担当課の町企画観光課戦略プロジェクト推進室によると、事業名は2019年度「秋幾飲食民泊施設新築工事」、補助事業名は「奄美群島成長戦略推進交付金・特定重点配分対象事業」。事業概要は「荒波地区への『人の流れを創出』し、交流人口拡大と地域活性化を図るため、奄美群島国立公園地域内にある秋名・幾里集落において、環境文化型国立公園の特徴を活=い=かした住民が主体となって運営する体験・交流型観光事業を支援する」としている。

敷地面積は約810平方㍍。宿泊・飲食・体験メニューの拠点となる複合施設は、木造2階建て、延べ床面積は約380平方㍍。

1階は▽飲食スペース(厨房含む)宿泊客への食事提供および地場産素材を使用したシマ料理を一般客に提供する。テーブル25席、和室10席▽加工室(地場産素材を使用した特産品の創作・製造を行う)▽ワークショップ室(各種会議や手工芸のワークショップ、展示・即売会などを実施する)―など。

2階は▽客室 10畳(4~5人泊)が2室、6畳(2~3人泊)1室▽浴室・脱衣室▽リネン室―など。
 総事業費は約1億8千万円を見込む。