龍郷町で「島サバクリエイティヴ」

7人の登壇者島おこしへの挑戦や苦悩を語った島サバクリエイティヴGCDトークショー

島おこしの挑戦や苦悩語る
民間チャレンジ支援事業見本市も

 2019年度奄美群島人材育成成果発表会「島サバクリエイティヴ GCD=ガシド=トークショー」(奄美群島広域事務組合主催)が19日、龍郷町のりゅうがく館であった。この日は奄美群島各島から島おこしに携わる7人が登壇し、それぞれの挑戦や苦悩の体験談を語った。会場では「奄美群島民間チャレンジ支援事業見本市」もあり、6事業者がブース出展。参加者が代表者らから説明を受ける姿が見られた。

 同イベントは2014年にスタートし今回で6回目。イベントの様子は動画配信サイト「ユーチューブ」を通して、生中継された。

 伊仙町のイラストレーター・竹添星児さんは、同町阿権集落住民とともに作成したガイドマップの事例をもとに“ご当地ガイドブック”の取り組みを解説した。同マップは住民の立場から作りたいとの思いで、住民と協議しながら約1年かけて企画。「個人の視点を大事にし、ご当地クリエイターとコラボすることでご当地色が強くなる。また設置場所の充実、海外のお客さま向けに外国語のものを作るなど、奄美群島のご当地ガイドブックは可能性がある」と語った。

 与論町地域おこし協力隊を経て現在、同町で通訳案内士・エコツアーガイドとして活躍する佐藤伸幸さんは、自身が世話人を務める「村おこしボランティア」を説明。冬の観光閑散期に農業ボランティアを観光客に体験してもらうプログラムで、移住につながった事例も。「島の課題を解決しながら島民も旅行者も元気にしたい。足元にある。人と人とのつながりという宝を大切にすることで、ひきこもりや孤独死などの社会問題を解決する糸口になるのではないか」とした。

 奄美市笠利町出身の唄者・里アンナさんは「黒=くる=だんど節」を披露した後、自身の半生を振り返り。ミュージカル出演を掛けたオーディションで、シマ唄を評価されたことが合格につながったことを紹介し、「自分にシマ唄を教えてくれた祖父や、奄美の人たちに感謝をした時でもある」。現在は奄美を拠点に活動中で、「自分が奄美で感じること、奄美で起こっていることを歌にのせて世界に発信したい」と意気込んだ。2018年NHK大河ドラマ「西郷=せご=どん」のテーマ曲をアカペラで披露し締めくくった。

 見本市に出展したのは、▽㈱リーフエッジ▽ARIGATO▽アビコムデザイン合同会社▽おきのえらぶ島観光協会▽てるまに珈琲▽(一社)徳之島観光連盟。