世界遺産価値の魅力も交換

世界遺産価値の魅力も交換

世界遺産登録先例地、三重県の尾鷲高校生徒とテレビ会議でホットに交流=26日、徳之島高校で

テレビ会議で交流 三重県・尾鷲高―徳之島高

【徳之島】世界自然遺産登録(奄美大島・徳之島・沖縄島北部および西表島)を目指しているエリア内の鹿児島県立徳之島高校で26日、熊野古道など世界文化遺産登録先例地・三重県の県立尾鷲(おわせ)高校間をテレビ会議システムで結び、両校生が遠隔会議で交流した。自分たちで調べた歴史・自然・文化など魅力を双方でPRし合い、方言の紹介でも盛り上がった。

きっかけは、徳之島高で2016年に世界遺産の特色や琉球・奄美の世界遺産登録、徳之島の観光地と観光政策―などに関する〝出前授業〟を私的に行って以降交流が続く、国立三重大学教育学部の永田成文教授がお膳立てした。

徳之島高は1年普通科の地理A選択生37人、尾鷲高(尾鷲市)側も地理選択の2年生28人が参加した。

徳之島高側は1人ずつ全員がモニターカメラとマイクを前に、固有種など希少動植物を育む森林や海など大自然の魅力、観光名所、伝統産業、闘牛文化、元長寿世界一などを紹介。尾鷲高側は熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へと通じる参詣道など世界文化遺産観光の魅力、伝統産業の林業や漁業、防災、方言などについて6班に分かれてプレゼンテーションした。

それぞれ大自然の魅力が最大の自慢として共通。双方の方言に関する質問タイムでは「オボラダレン(ありがとう)」の発音が、テロップ記述の映像で辛うじて尾鷲側に伝わるなど、盛り上がった。

双方の担当教諭らは「今後も交流をより深めて互いの魅力を発見したい」(徳之島高)、尾鷲側も「多くの魅力があるのでぜひ遊びに行きたいと思う」(尾鷲高)と締めた。

徳之島高生の窪田啓人さん(普通科1年)は「交流を通じて他地域のことも受けとめて、自分たちの地域の魅力をもっと発信していきたいと思った」と感想を語った。