与論感染2人増え計44人

「最初の感染確認できていない」
新型コロナ

 県は29日、与論町で新型コロナウイルスの感染者が新たに2人確認されたと発表した。30代と60代の男性で、同町の感染者は計44人となった。2人はいずれも同町で確認された感染者の親族と職場関係者。30代男性については、25日のPCR検査で陰性と判断されたが、29日に行った抗原検査で陽性となり感染が判明した。県は、同町の感染状況について「7月15日の会食で広がったことは間違いないが、最初がどこかは確認できていない」とし、クラスター(感染者集団)については改めて、「可能性が高い」との表現にとどめ、認定には至っていない。

 30代の男性は25日に感染が確認された40代女性の親族。体温37・4度で咳などの症状はなく、自宅で待機している。60代男性は27日に感染が確認された60代男性の職場関係者で、島内の医療機関に入院している。

 28日に明らかになった7月18日の会食については、参加した18人のうち6人の感染が判明しているが、残り12人ついては全員の陰性が確認された。

 感染者44人のうち、これまでに県本土に搬送された人は34人で、24人が医療機関に入院、10人が宿泊施設に入所している。このほか、奄美大島の医療機関に6人、与論島の医療機関に1人が入院、3人が自宅待機している。29日は、感染者の島外への搬送はなかった。

 同町で感染が確認された22日以降、県内でPCR検査を受けた人は28日現在、1384人。同検査での陽性者数は36人で、陽性率は2・6%となっている。

 県全体の感染者数は29日現在、計232人。28日現在、医療機関に63人が入院、宿泊施設に11人が入所、8人が自宅待機している。