20年ぶりの選挙戦に住民の関心が集まっている（喜界町内で撮影）
陣営「最後のお願い」に奔走
任期満了に伴う喜界町長および町議会議員選挙は27日に投開票される。町長選にはいずれも無所属新人で元鹿児島県庁職員の米澤守光氏（71）、元副町長の隈崎悦男氏（66）＝届け出順＝が立候補し、一騎打ちによる争いを展開。また町議選は定数12に対し14人が立候補する少数激戦でしのぎを削った。選挙戦最終日の26日、各陣営は声をからして「最後のお願い」に奔走した。
米澤候補は「民意を反映させるため町民の声に耳を傾け、新しい喜界島をつくりたい」と町政刷新を力強く訴えた。町民主体の行政運営や新型コロナウイルス感染症対策、農・水産・畜産業の振興、子育て世帯や高齢者支援など社会福祉の充実―を公約に地域活性化の実現を主張し、支持拡大につとめてきた。
隈崎候補は長年培った行政経験と川島健勇・現町政の継承を積極的にアピール。「創ろう元気な島を」を掲げ、地域に寄り添った町づくりを強調しながら、「人口減少に歯止めをかけ、子育て支援やサトウキビ振興などを重視した町政運営に取り組みたい」と述べ、各地で支持を訴えた。
選挙戦最終日となった26日、快晴の下、各陣営は地盤集落を含む島内を回って、汗を流しながらマイクを握り「最後のお願い」に奔走。また20年ぶりとなった町長選の両候補は浮動票の多い票田地区の湾・赤連集落を重点的に、時間ぎりぎりまで遊説し５日間の戦いを締めくくった。
投票は27日午前７時から午後６時まで、会場は役場コミュニティセンターほか各投票所で実施。午後８時から同センターで即日開票される。大勢判明は町長選が午後10時ごろ、町議選は同11時半ごろとなる見込み。
９月21日現在の登録有権者数は５８５４人（男２８７８人、女２９７６人）。