自転車で日本一周の清水さん来島

キビ刈りをする(右から)福井源規さんと清水雄平さん、福井さんの父親の源乃介さん=5日、知名町=

「キビ刈りにおいで」
日本最北端の宗谷岬で交わした約束

 【沖永良部】自転車で日本一周の旅をしている清水雄平さん(28)=大阪府=が2日、沖永良部島に到着した。旅の途中で交わした「サトウキビ刈り」の約束を守るためだ。

 清水さんは昨年4月2日に大阪を出発。東日本を周って2カ月後に北海道の宗谷岬を訪れた。そこで偶然出会ったのが、軽自動車で旅をしていた知名町在住の福井源規さん(27)だった。

 同い年で、手段は違っていても日本一周という同じ目的の2人はすぐに意気投合。サトウキビ農家の福井さんに「島にキビ刈りにおいでよ」と誘われたことで、清水さんの旅のゴールが沖永良部島に決まった。

 北海道から南下し、九州や四国、沖縄の島々を巡り、ようやく沖永良部にたどり着いた。約1万8000㌔を自転車で走った。

 清水さんは5日から、福井さんとその家族と一緒にキビ刈りを手伝っている。3月ごろまで滞在する予定。

 福井さんは「宗谷岬から2000㌔以上離れたこの島まで来て、一緒にキビ刈りをしてくれてうれしい。沖永良部のことをたくさんの人に広めてほしい」と話した。

 4月からは佐賀県の病院で精神科の医師として働く清水さんは「(キビ刈りは)思っていたより大変。福井さんの働く姿を見ていると尊敬するしかない。今度は夏に来てみたい」と笑顔で語った。