大いににぎわったOSB吹奏楽団と還暦組のステージ
関東安陵会(田代清和会長、龍一文幹事長)は1日、東京の上野精養軒で第77回総会・懇親会を開催し、200人が集い旧交を温めた。
総会は田宮新司副会長が開会宣言、全員での校歌斉唱、会務報告などがあった。
会員講演では10回卒の徳岡辰寛さん(84)が高校入学の1956(昭和31)年当時の剣道部の話を軸に、練習場所の体育館が台風で壊れてしまい校庭で裸足で練習をした思い出や、戦後の柔剣道普及活動で優秀な講師が配属になり、校庭に畳を敷いて行われた時代だったこと、アカトンボを相手に腕を磨いたことなどが話され、「部活動で培った『己に勝つ』をモットーにこれからも精進したい」と講話。出席者らは当時の奄美を思い返しながら聞き入っていた。
懇親会ではOSB(大島好き好きバンド)吹奏楽団(武田まゆみ団長)が吹奏楽を、伊是名の会(原口このみ代表)が琉美創舞を、60歳過ぎて歌手デビューを果たした屋宮弘孝さん(26回卒)が歌謡曲、花染め会OGによるシマ唄が披露され、会を盛り上げた。
同会では、還暦を迎えた卒業生による出し物が名物で、コロナ禍で途切れてしまったが今回は34回卒業生らが出演。OSB団員と共に、懐かしの「走れクイーンコーラル」、ビギンの「ボトル二本とチョコレート」を保科昌史さんと永田広樹さんがギター、他の出席者らが周りを囲み楽しく歌い合った。2人は島出身の同学年らでバンド「華麗衆」を組んでおり、この日のために練習を積んできた。
「走れクイーンコーラル」は32回卒の高雅史(たかしまさふみ)さんが譜面おこしからアレンジまでを担当、当日は同曲の指揮も担当した。またビギンの曲は奄美から上京した楽団員の勇秀行さん(59)が金管パートの譜面を作成、当日合わせで還暦組を応援した。シマ唄の締め、六調が流れ出すと会場は手踊りの輪が広がった。会の締めは圓野憲武さん(11回卒)、喜入寛次さん(25回卒)の音頭で、全員で円陣を組み「安陵数え歌」など代々歌い継がれてきた応援歌を歌い合った。
奄美から出席した大島高校の貴島邦伸校長は「大島高校の絆の深さを感じた。大高だけでなく、他校の卒業生らも出席していることに結の精神を感じ、元気をもらい、奄美の仲間としてうれしかった」と話した。