ピーチ奄美2路線 7月1日から毎日運航再開

ピーチ運航の奄美2路線は7月1日から毎日運航が再開されるものの、課題が残っている(早朝の運航となっている成田発の奄美路線、成田空港で屋宮秀美撮影)

 

 

関西線 10月からは再び運休へ
成田発 始発便は変わらず

 

 

 LCC(格安航空会社)のピーチ・アビエーションは夏季ダイヤ(3月31日~10月26日)で、奄美空港発着の2路線を7月1日以降、現在運休している関西線含めて毎日運航を再開するものの、関西線は10月1日から再び運休する。成田線は10月も毎日運航が続くが、成田発の時間(始発便の午前7時発)は現状のままだ。

 関西線は昨年秋に発表された冬季ダイヤから期間運休に突入。2023年10月末から24年2月8日まで運休が続き、同9日から3月29日までは週3往復で運航再開されたが、再び運休している。

 同社広報室によると、関西線は7月1日から9月30日まで3か月間は毎日運航に戻る。時間帯は奄美発が午後1時45分(同3時20分着)、関西発が午前11時15分(午後1時5分着)。10月1~26日は運航されず、運休となる。

 成田線は今年に入り、1月11日~2月29日は週5往復と減便され、3月1~30日は毎日運航に戻ったものの、夏季ダイヤに入った3月31日以降、週4往復運航となっている。広報室によると、同線は7~9月の3か月間に加えて10月も毎日運航(1~26日)が継続される。時間帯は7月1日~8月31日は奄美発が午前10時10分(午後0時35分着)、成田発が午前7時(同9時半着)、9月1日~10月26日は奄美発午前10時20分(午後0時35分着)、成田発が午前7時(同9時40分着)。

 ピーチ2路線が7月から毎日運航に戻ることについてホテルやレンタカー事業を営む向井純一さん(47)は「夏の繁忙期に毎日運航に戻ることは大変ありがたい。ホテル、レンタカーとも夏場の予約は順調で増えている」と歓迎。ただし関西線については「10月1日から再び止まるのは非常に残念」と受け止める同時に、成田発の始発便が改善されないことについて「飛ばないよりはありがたいが、早朝運航のため利用するには空港周辺ホテルに前泊しなければならず費用が増すことから団体旅行で好まれていない。他の地域が選ばれてしまう。また、厳しい予算でやり繰りしている学生合宿にも影響が出ている。奄美路線が選ばれるよう始発便をもう少し遅い時間に改めてほしい」と話す。

 航空路線は観光産業の振興を左右することから、運休・減便の回避、利用しやすい時間帯への改善へ行政機関の取り組みが求められそうだ。