九電グループ 田皆中学校で出前授業

手回し発電機を使った実験をする生徒ら(12日、知名町)

 

カーボンニュートラルの取り組み紹介
「『エネルギーミックス』が大事」

 

 【沖永良部】九電グループは12日、エネルギーについて考える出前講座を知名町立田皆中学校(菅野公平校長)で開催した。全校生徒49人が参加。カーボンニュートラルの実現に向けて、火力や風力、太陽光などいろいろな発電方法を組み合わせる「エネルギーミックス」の大切さを学んだ。

 九電グループでは、将来を担う子どもたちにエネルギーや環境問題、スポーツなどの体験の場を提供する活動を実施している。今回、九州電力と九州電力送配電の2社から5人が学校を訪れた。

 最初に、九州電力送配電の職員がエネルギーについて講話。「発電所からみんなの家まで1秒以内に電気が届く」などと述べ、発電所や変電所、変圧器など電気を送るための施設とその役割を紹介した。

 続いて九州電力の職員が、二酸化炭素の排出量と吸収、除去する量を均衡させる「カーボンニュートラル」について説明。

 手回し発電機で複数の電球を点灯させる実験では、電気の使用量が増えるにつれて、手で回す時に重くなることを確認。また、手回し発電機と太陽光パネルで電気を安定的に作れるかを確かめる実験も行った。職員は「再生可能エネルギーだけでは安定して電気を作れないし、使えない。作る電気量を調整できる火力発電などと組み合わせる必要がある」と述べ、カーボンニュートラルを実現するために「一つの発電方法に頼るのではなく、火力や太陽光、風力などいろいろな方法を組み合わせる『エネルギーミックス』が大事になる」と語った。

 このほか、5月から知名町と九州電力が取り組んでいるEV(電気自動車)バスを使った事業「九電でんきバスサービス」について説明した。

 3年の松本心夢さん(15)は「発電方法にもいろいろあることやカーボンニュートラルの取り組みを知ることができた。これからは電気を大切に使いたい」と話した。

 午後からは、3年生17人を対象に、九電グループのラグビーチーム「キューデンヴォルテクス」OBによるタグラグビー教室が開かれた。