群島社会福祉大会、56回で幕

功労者32個人、2団体を表彰し、有終の美を飾った奄美群島社会福祉大会

地域福祉の発展、誓い合う
龍郷町で300人、表彰や記念講演

第56回奄美群島社会福祉大会(同団体連絡協議会主催)が15日、龍郷町りゅうゆう館文化ホールであった。今開催を最後とする大会には、群島内の民生委員や福祉施設職員、行政職員ら約300人が参加。人と人とが紡ぐ地域共生社会の実現と各地域福祉の発展を誓い合い、長い歴史に幕を下ろした。

大会は、群島内の社会福祉事業の発展に資することを目的1959年に開始。同協議会による表彰事業などは継続するものの、地域の連携に一定の役割を果たしたことや各地域主体での発展を鑑(かんが)み、今回で大会は幕を閉じることを決めた。

福山敏裕会長はあいさつで閉幕に触れ、「皆様のおかげで65年開催できた。今後も引き続き精いっぱい取り組む。共に頑張っていきましょう」と感謝。開催地の竹田泰典町長は「人とのつながりが希薄化する中、地域で支え合う暮らしの環境整備が重要になっている。関係者の交流が一層進むことを願いたい」と呼び掛けた。

式では、永年勤続で功績のあった奄美群島内の個人30人を表彰。社会福祉功労者として2個人と3団体に感謝状が贈られた。

表彰後は、鹿児島国際大学社会学科の岩崎房子教授が「地域共生社会の実現を目指して~ともに紡ぐ豊かな地域社会づくり」と題して記念講演。住民が主体的となって取り組む大和村10グループの地域支え合い活動を先進事例として紹介し、「奄美群島は少子高齢化を先取りした地域。結いの精神を最大の強みに、豊かな地域社会づくりを世界に発信してほしい」と訴えた。