紬着用率19%、3.1ポイント減

着用率が最も高かった奄美市笠利地区の「二十歳のつどい」

25年「二十歳のつどい」
地区別は笠利が5年連続最高

 本場奄美大島紬協同組合(黒田康則理事長)は17日、奄美群島12市町村13地区の2025年「二十歳のつどい」出席者の大島紬着用率をまとめた。群島全体は前年より3・1ポイント低い19・1%。地区別では奄美市笠利が78・3%と、5年続けて最も高かった。

 奄美群島13地区(奄美市は名瀬住用、笠利の2地区)で、1月2~4日にかけて開かれた「二十歳のつどい」出席者を対象に調べた。調査では着物のほか、羽織やジャケットもカウントに入れた。

 二十歳のつどいには、奄美群島で計971人(男491人、女480人)が出席。このうち185人(男95人、女90人)が大島紬を着用して参列した。

 地区別着用率は、前年比3・3ポイント減も奄美市笠利が5年連続でトップに輝いた。龍郷町が2・2ポイント増の74・5%で続き、最多305人が出席した奄美市名瀬・住用は5・4ポイント減の26・6%だった。

 着用者の人数別では、奄美市名瀬・住用が81人と最多で、次いで龍郷町41人、奄美市笠利36人。北大島3地区で158人と全体の85%を占めた。

 着用率は、例年20%前後で推移している。多くの業者や技術者を抱える奄美大島で高く、関係者の少ない喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島では低い傾向が続いている。

 黒田理事長は「イベントや着付け体験などの効果もあってか、産地である奄美市、龍郷町では高い数字を維持できている」と評価し、「今後は(奄美大島以外でも)できることに取り組みながら、需要喚起や底上げに努めたい」と話した。