伊仙町内小中PTA代表らの実践発表を交え、新たなPTA活動の在り方やつながりを再考した=18日、伊仙町ほーらい館
【徳之島】2024年度鹿児島県PTA活動研究委嘱公開・伊仙町大会(県PTA連合会など主催)が18日、同町ほーらい館であった。情報化社会の進展、コロナ禍による新しいライフスタイルの浸透などでPTA活動の縮小・希薄化が指摘される中、「みんなが主役 つながろう! 楽しもう! 子育て・PTA~学校・家庭・地域の新たなつながりを目指して~」を研究主題に実践発表や講演会などで考えた。
県内小・中学校PTAや学校、関係団体、教育委員会など関係者ら約230人が出席。子ども会を主役に継承する同町犬田布地区の豊作祈願行事「イッサンサン」のアトラクションで開式。子どもたちが〝福の神〟のワラ人形「イッサンボー」を会場狭しとはずませて踊り和ませた。
県PTA連会長あいさつ(代読)を前に原口義広副会長は、上位団体日本PTA連の会計管理問題や岡山県PTA連の解散などPTAの在り方が問われている中、「対岸の火事ではなく他山の石として有用性の高い活動と透明性のある組織、皆さまの負担軽減にも取り組んでいる」。全国で唯一、小中義務教育学校ほか高校・特別支援学校の多校式PTAとして発足74年の本県連の目的、活動の活性化に理解も求めた。
研究協議の実践発表には、▽面縄小PTA代表が「みんなが主役『つながろう!楽しもう!』子育て・PTA活動~つなぐ・つながる・つないでいく、面縄の思い」▽喜念小同「子どもの生きる力を育む活発なPTAの在り方~地域で育てよう、わが子も他の子も~」▽伊仙中同「共に学び、高めようPTA活動の推進~親子のつながりを大切にしたPTA活動の実践を通して」―を研究主題にそれぞれ登壇(ほか8校は誌上発表)した。
面縄小の常加奈子さんは、校門前横断歩道での立哨(しょう)指導ふれあい活動を含む文部科学大臣表彰(19年度)など先輩会員たちの熱い思いを継いだ現活動も紹介。今後の課題に「時代の流れで児童・P戸数も減っていく中、本当に子どもたちのために必要な活動を継続していくための工夫・改善を、全PTA会員で続けていく必要がある」とも強調していた。
質疑応答や講評・指導助言(大島教育事務所)に引き続き、県男女参画局人権同和対策課人権研修推進員の常深透氏が演題「あなたこそ!キラリ輝く!PTAの星!~あなたのための人権プロジェクトX~」で講演した。