琉球国祭り太鼓沖永良部支部20周年記念公演「結夏」

力強い演舞を見せる琉球国祭り太鼓沖永良部支部のメンバーら=知名町=


ゲスト出演した同支部卒業生の大山百合香さん=知名町=

「縦の絆」大事に
卒業生の大山百合香さんゲスト出演

 【沖永良部】琉球国祭り太鼓沖永良部支部20周年記念公演「結夏(ゆいか)」(同実行委員会主催)が19日、知名町あしびの郷・ちなであった。島内外から同支部の卒業生が集結し、豪華なゲストとともに20周年の節目を祝った。

 同支部は1998年発足。現在、高校生を中心にジュニアから成人までのメンバー約100人が在籍している。

 実行委員会の前田修一会長は「現代の子ども達の社会で薄れがちな『縦の絆』を大切に活動してきた。20周年を迎えられたのも保護者や地域の人が支えてくれたおかげ」とあいさつした。

 公演は「かぎやで風」を皮切りに、今回初披露の「命どぅ宝なり」やジュニアメンバーによる「紅芋娘」「めでたいさー」、アップテンポの曲が特徴の「シンカヌチャー」などの演目を披露した。

 終盤では、ミュージシャンの日出克さんがゲスト出演し、自身の代表作で沖縄創作エイサーの定番曲「ミルクムナリ」を歌い上げ、曲に合わせて響く支部メンバーの太鼓の音に観客は圧倒された。

 このほか、ワクイバレエ団(大阪府箕面市)や創作エイサー団体「レキオス」(沖縄県)も出演し会場を盛り上げた。

  ◇

 公演では、和泊町出身の歌手、大山百合香さん(34・広島県在住)もゲストとして登場。同支部の卒業生で、中学1年から3年間活動した。

 この日は、島外で活躍する沖永良部出身のミュージシャン、多畠幸良さん(32・東京都在住)と宮當秀幸さん(27・沖縄県在住)の3人で1日限りの即席バンドを組んだ。

 大山さんが舞台に立つと、会場から大きな拍手が沸き起こった。「えらぶの子守歌」やモンゴル800の「小さな恋のうた」、「えらぶゆりの花」などを熱唱。

 さらに、日出克さんと支部メンバーがコラボした「ミルクムナリ」では、エイサーの衣装に身を包み再度登場。後輩らに交じって大太鼓をたたき、力強い演舞を見せた。

 大山さんは「20年間の重みを感じる公演だった。支部の中心として頑張っている高校生の姿に感動し、エイサーに一生懸命だった中学生の頃の自分を思い出した。次は25周年。その時もぜひ出演したい」と笑顔で語った。

 大山さんは、10月7、8日に鹿児島で開催されるロックフェスティバル「THE GREAT SATSUMANIAN FESITIVAL」(会場・鹿児島県桜島多目的広場&溶岩グラウンド)の出演が決まっている。