「西郷どん」で交流

記念館の職員(左)の案内で施設を見て回る山形県酒田市の議員ら=和泊町=

酒田市(山形県)の議員10人来島
和泊町 記念館や南洲神社視察

 【沖永良部】山形県酒田市議会議員で構成される「志友会」のメンバー10人が16日、和泊町を行政視察した。新規航空路線や大河ドラマ「西郷どん」の影響について意見交換。酒田市市議で同会の本 多茂会長は「西郷さんの教えが島民に引き継がれていると知り感銘を受けた」と話した。

 戊辰戦争で敗れた荘内藩に対し、官軍の司令官だった西郷隆盛が寛大な処置をしたことがきっかけで、薩摩と荘内の交流が始まった。西郷の言葉をまとめた「西郷南洲翁遺訓」は、同藩の藩士が編集したもので、山形県酒田市には1976年に建立された荘内南洲神社がある。

 同町での行政視察は1泊2日の日程。調査事項は「沖永良部空港と那覇空港の新規路線について」で▽新規路線就航までの活動▽就航後の状況▽西郷南洲記念館・南洲神社視察―が行われた。

 西郷記念館会議室での意見交換では、同町役場職員が、7月1日に開設された沖永良部~沖縄ホッピングルートや大河ドラマ「西郷どん」の効果などを説明。「男性はビジネス、女性は観光目的で来島する人が多い」「大河ドラマが始まる前から、イベントの開催やガイドブックの制作などを行い、機運を高めてきた」などと話した。

 その後、記念館職員の案内で施設内の展示品と南洲神社を視察し、沖永良部で1年半を過ごした西郷の様子を垣間見た。

 本多会長は「沖永良部はドラマの効果で有名になっている。西郷さんを通じて今後も交流を深め、市を挙げて沖永良部に負けない取り組みを考えたい」と語った。