徳之島町新成人アンケート

徳之島町の2019年新成人たち=2日、同町生涯学習センター

「徳之島に誇り」91・6%
「将来は島に」は36・4%に後退

 【徳之島】徳之島町教育委員会は、2019年成人式で実施した恒例の「新成人アンケート」の結果をまとめた。ふるさと意識を問う「徳之島に生まれたことを誇りに思っている」は91・6%と90%台を維持。〝ふるさと回帰志向〟の「将来、徳之島に住みたい」は36・4%(前年比4・5?減)に後退。意見記述では、活性化への人口増対策を求める意見が目立った。

 同町新成人アンケートは、若者たちのふるさと意識や希望などを町施策に反映させことを目的に今年で31年目の伝統を持つ。現在の設問は、選択式19問、「徳之島の将来に思うこと」の記述式が1項目。

 今年の成人式は2日に町生涯学習センターであり、対象者134人のうち107人(79・9%)が出席。町教委は同アンケート調査の継続意義を重視し、受け付け前の調査協力(別室)呼びかけを徹底。初の回収率100%となった。

 集計によると、新成人らの▽学職別は「学生」63・6%、「就職」35・5%▽現居住地は①県内21・5%②島内9・3%(前年比6・6%減)③「関西」26・2%④「関東」18・7%⑤「その他」24・3%。

 ふるさと意識・アイデンティティーにも通ずる▽徳之島に生まれたことを「誇りに思っている」との回答者は91・6%と90%台を維持したが、17年の97・4%や18年の93・9%に比べ減少傾向に。▽将来の居住地として①「徳之島に住みたい」〝ふるさと回帰志向〟は36・4%だが、こちらも17年の48・3%、18年40・9%に比べ減少傾向にあるのが気掛かり。魅力ある雇用環境の確保・改善など課題も背景にあるとみられる。

 ▽郷土芸能(島唄・踊り)を伝承保存した方が良いと思う」83・2%、「島口(方言)も伝承保存した方が良い」も81・3%が支持。だが、▽島口が「話せる」はわずか3・7%(17年12・1%、18年7・6%)と過去最低を更新。世代とともに進む〝島口離れ〟の現状を顕著に示している。
 ほか、▽「帰省して成人式に参加して良かった」87・9%▽「闘牛は島の観光振興に役立つ」81・3%▽市町村合併に「賛成」43%、「反対」50・5%など。

 「ふるさと徳之島の将来について思う一言」(記述)には「活気あふれる町にして欲しい」や「自然豊かで自慢の島」、「世界自然遺産に登録されて欲しい」
、「徳之島出身であることを誇りに、周りの友だちなどにもっと徳之島のよさを広めたい」など意見も。活性化への「人口増」対策には31人中、7人が求めている。