続々と下り便で観光客

続々と下り便で観光客

東京や大阪の直行便で到着した観光客(27日、奄美空港到着口)

 

レンタカー「途切れない入込みで、フル回転」
GW10連休スタート

 

 「平成」→「令和」の時代をまたぐ異例の10連休が27日、スタートした。天候に恵まれた初日の同日、奄美市笠利町の奄美空港では東京、大阪からの直行便で来島した観光客が旅行ケースを手に即続々と到着。レンタカー事業所で予約したレンタカーに乗ると、さっそく島内観光に出発する光景が見られた。

 同空港そばに並ぶレンタカー事業所では、朝から到着客の対応に追われた。関東、関西を結ぶ格安航空会社(LCC)や昨年7月からスカイマークが就航したことを受け、レンタカー利用は急増。家族や友人連れのレンタカーによる観光スタイルが主流化している。

 同事業所関係者によると、2~3泊の滞在に合わせ、レンタル期間は3日が多い。今回の連休は切れ目のないスケジュールのため、予約が平準化しているのが特徴。ある事業所担当者は「配車がフル回転。キャンセル待ちを受け付けても、用意できない可能性も出てきた」と明かした。

 なお自然保護機運の高まりから、受付の際、野生生物との交通事故防止や環境保全を呼び掛けている。ドライバーにリーフレットを手渡す事業所もあった。

 子ども2人と到着した大阪市の女性(47)は「世界自然遺産など話題の奄美に来てみたかった。マングローブカヌー体験などを楽しみたい」。また家族3世代で来島した女性(42)は大河ドラマ「西郷どん」のスポット巡りを予定。「龍郷町や大和村などロケ地や由来のある場所を中心に観光できたら」とそれぞれ話した。

 この日の空の便は、東京、大阪からの直行便の搭乗率は8割以上。奄美大島発鹿児島行きはほぼ満席だった。航空各社によると28日が下りのピークとなる見通し。上りは5月5日としている。

 転勤で4月から奄美市に住むという女性(33)は「子どもの初節句で帰省。県本土の実家で8日間ほど滞在するのでゆっくりしたい」と鹿児島発の便に乗り込んだ。

 名瀬測候所によると奄美地方は連休中、前半は低気圧や前線の影響で曇りや雨の日が多い見込み。後半は高気圧に覆われて概ね晴れるが、最高気温は平年並みか平年より高いと予想している。