奄美プラム販売対策会議

奄美プラム販売対策会議

生産者や関係者約50人が出席した奄美プラム販売対策会議(大和村で)

目標7・3㌧、記録的不作
台風や暖冬で、樹木の休眠不十分

2019年産「奄美プラム(スモモ)販売対策会議」(JAあまみ大島事業本部主催)が27日、大和村役場会議室などで開かれた。今期全体の取り扱い目標は7・3㌧(前期実績55・0㌧)で、低水準となった13年実績17・3㌧を大幅に下回る見通し。記録的な不作に同会議・蔵正会長は「実の入りが寂しく、今までになく少ない年。連絡不行き届きといったこともあるが、(生産量の確保に向け)契約や認証にしっかりと努めてほしい」と協同体制による販売推進を呼び掛けた。

同事業部は今期の不作を「昨年の台風での落葉や暖冬の影響もあり、樹木の休眠が十分ではなかった」と分析。樹木の衰弱による着果量の減少などに伴い、生産量は大幅に落ち込むと見込んだ。

今期の取り扱い目標は、数量7・3㌧(前期実績55・0㌧)で、キロ単価は400円(同)、目標金額は292万円(同2026万円)。地区別数量では、大和村5・5㌧(前年実績47㌧)、名瀬1・2㌧(同5・7㌧)、龍郷0・6㌧(同2・0㌧)にとどまった。

生産状況の説明後、関係者からは「実績はどこまで伸びそうか」など質問も。18年目標26㌧→実績55㌧、17年目標16㌧→28・9㌧と最終的には通年伸びを見せる中、当局は「(毎期)10㌧ほど幅を見込んでいるが、今年はどこまで伸びるか心配」と困惑した様子だった。

今期の販売対策については、前年に続き宅配を強化し、有利販売を徹底。今期は名瀬や龍郷の産地でも不作傾向が強く、関係者からは「市場など、品薄が続くのでは」と懸念する声も上がった。

蔵会長は会後、「苦しい状況だと思うが、(来期に向けて)肥料を節約したりすることなく適正な生産に努めてほしい」と訴えた。

今後は適期収穫を行い、6月1日に目ぞろえ会、選果場受入れを開始。同9日に出発式を行う予定となっている。