沖永良部2町でバレイショ出発式

初披露の法被を着た関係者12人がテープカットした「春のささやき」出発式=和泊町=

今期の生産販売計画について協議した出荷協議会=知名町=

出荷量和泊町5400㌧、知名町4000㌧
農家の所得向上へ

 【沖永良部】和泊町と知名町の両町で2020年産バレイショ「春のささやき」出発式・出荷協議会が8日、各町のバレイショ出荷場であった。今期の出荷量は、和泊町が5400㌧、知名町が4000㌧を計画。2年連続の価格低迷で厳しい経営状況にある農家の所得向上とブランド産地継続を目指し、関係機関が一体となって取り組むことを誓った。

 和泊町の出発式では、初披露されたブランドマーク入りの法被を着た同町園芸振興会の北原茂敏会長ら関係者12人がテープカットを行った。

 JAあまみ和泊事業本部の山下元達統括理事は「再生産意欲の持てる単収および所得の向上を最優先の課題と位置付けて、各種取り組みを強化していく」と話した。

 生育状況は、丸系(デジマ・ニシユタカ)については冷蔵種子と購入種子ともに生育順調だが、ニシユタカでそうか病の発生が多くみられる。ゴールド・メークインの両品種も生育は順調だが、今後暖冬の影響で急激な病害発生が懸念される。

 今期の生産者数は317人(前期336人)、栽培面積336㌶(同342㌶)。販売金額9億3512万円を見込んでいる。

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 知名町の出荷協議会であいさつに立ったJAあまみ知名事業本部園芸振興会の久本和秀会長は「暖冬の影響で野菜全般において厳しい販売価格になっているが、農家は生産意欲に燃えている。市場などには産地の熱い思いを感じて取ってほしい」と呼び掛けた。

 今期の作付面積は前期から58㌶減の249㌶、生産者数も前期から10人減少し280人。前期実績は出荷量3938㌧だった。

 生育状況は、冷蔵種子に関しては、植え付け期・生育初期ともに気象条件に恵まれ作柄は概ね良好で、北海道産種子は平年並みの作柄となっている。