奄美大島スポーツ合宿19年度実績

19年度は新規も22団体迎えた(鷺宮製作所硬式野球部=2月20日、奄美空港で)

県外受入78団体・944人
8団体キャンセルなどコロナ影響

 奄美スポーツアイランド協会(会長・福長敏文奄美市教育委員会教育部長)はこのほど、新型コロナウイルス感染拡大防止で中止となった総会の書面決議を行い、19年度実績報告や20年度事業計画などを公表した。19年度、県外から訪れたスポーツ合宿の実績は78団体・944人で、前年度比で4団体・522人減少。新型コロナウイルスの感染拡大に伴うスポーツ自粛や移動規制などが影響した。

 同協は、奄美大島でのスポーツ合宿受け入れ体制の充実と対外的な誘致促進を目指す団体。奄美観光・スポーツの振興、地域の活性化を目的に取り組んでいる。

 19年度県外団体の奄美大島合宿実績は、前年度82団体から4団体減となる78団体で、実人数は同1466人から522人少ない944人。延宿泊人数は、同1万2068人泊から2887人泊減の9181人泊となった。

 内訳は、新規が22団体で、継続が56団体。種目別では、陸上が66団体(642人)、野球が6団体(189人)と両種目で9割を超えた。地域別では、関東圏が49団体(559人)と65%を占め、次点は関西圏の12団体(196人)、海外からは韓国1団体(6人)が利用した。

 同協によると、特に冬季シーズンは新型コロナウイルスの影響で中止やキャンセルが相次いだ。キャンセルした団体は8チーム。延宿泊人数で1340人泊、実人数で167人が取りやめた。

 なお、20年度事業計画では、▽誘致事業▽受入事業▽啓発事業―など5項目を掲げた。誘致活動や情報発信を強化し、学生スポーツの合宿助成制度なども継続。新たな取り組みとしては、サイクルツーリズムによる合宿可能性に注視し、調査や視察を行うなど新分野の開拓・受け入れ態勢の構築を目指していく。

 この他、合宿利用者を対象に実施したアンケート結果も公表。合宿地に選んだ理由は「温暖な気候」「運動施設」が上位を占め、課題については「ロードコースの充実、クロカンの増設など選手に新たな刺激を」「レンタカーを安価に」「運搬費がかかるので練習用ボールを」など意見が寄せられた。