大島地区5月子牛セリ

 

 

平均価格71万5千円に上昇
徳之島、笠利で若干下げ 徹底管理で商品性向上を

 

 JA県経済連肉用牛課奄美市駐在は、5月の大島地区子牛セリ市結果をまとめ公表した。市況は総平均71万5801円(今年3月の前回比2万5739円高)となり上昇、70万円台を突破した。商品性によって価格差がより拡大することから、徹底管理で商品性の高い子牛づくりを求めている。

 今回の子牛セリ市は、6日の与論市場を皮切りに、12日の喜界市場まで予定通り開催。購買者、生産者とも感染防止対策を万全に実施した上でセリ市を開いたという。

 入場頭数は1875頭(雌712頭、去勢1163頭)で、全て売却された。平均価格は、雌65万6146円(前回比3万7437円高)、去勢75万2322円(同1万5522円高)となった。

 合計平均価格にかかわる市場ごとの順位をみると、沖永良部の72万7685円を筆頭に、与論、徳之島、瀬戸内、喜界、笠利の順。購買者から見た子牛評価の指標である平均単価で市場を格付けすると、沖永良部の2775円(キロ当たり)を筆頭に、与論、徳之島、喜界、瀬戸内、笠利の順。セリ日齢にかかわる市場ごとの若齢順位は、沖永良部255日、瀬戸内257日、喜界259日、徳之島261日、笠利263日、与論268日の順となった。

 徳之島市場と笠利市場でわずかに下がったが、今回の相場の要因について同駐在は、▽3月末から4月にかけて枝肉相場が堅調に推移し、それに伴い子牛相場も堅調に推移したことから、思うように子牛を導入できない購買者もいたため、来島する購買者が増えた▽肥育農家にとっては、5月上旬までの子牛仕入れは枝肉の最需要期である年末に出荷できる可能性がある―を挙げている。

 「子牛価格は、血統構成も大きな要因だが、骨格のしっかりしたもの、腹袋の充実したものが高く取引されている。日々の飼養管理の差が子牛価格の差に顕著に表れてきている」として、同駐在は「生後3カ月までの餌づけの給与とその後の適正な飼料給与(配合飼料と粗飼料のバランス)が非常に重要。また、飼槽の高さや飲水量、牛舎内の床環境なども牛の発育には大きな影響を与える。日頃から徹底した管理を」と呼びかけている。