伊仙町職員 公務中にハブ咬傷

毒蛇ハブが活性化?ご注意を!

気温上昇で活性化か ご注意を!

 【徳之島】16日午前10時ごろ、伊仙町役場で住民が捕獲・持参した毒蛇のハブを一時保管庫「ハブ小屋」に収納作業中だった担当職員が、手に咬傷(こうしょう)を負い入院していた。抗毒素(血清)治療などで幸い大事には至らなかった。ハブの動きが活性化して買い取り数が急増。反面教師で注意喚起している。

 同町当局(きゅらまち観光課)によると、ハブ捕獲奨励買取事業(県および市町村)の公務中に、咬傷被害に遭っていたのは同課の男性主事(30代)。捕獲(保管)箱で持参された生きハブ1匹を、ハブ捕り棒で挟んでハブ小屋の上部開閉口から投入する際に、〝先客約40匹〟のうち最大級(全長約1・5㍍)とみられる個体に不覚にも右手の甲をかまれてしまったという。

 被害職員は、同僚の運転する車で徳之島町内の病院に急行。被害から血清治療を受けるまでの間30分余。大事をとって5日間の予定で入院したが、幸い、後遺障害などはないもようだ。

 同課は「特に6月以降はハブの活動が活性化傾向にあり、(伊仙町のみの)1日当たり買い上げ数は15~20匹。ハブ小屋のハブたちも活性化していたようだ」と述懐。梅雨末期、気温上昇とともに活動が活発化しつつあるとみて、「農作業など野外活動の際は留意を」とも呼び掛けている。

 徳之島におけるハブ捕獲奨励買取事業(生きハブ1匹当たり3千円=県と市町村折半)による買い入れ窓口は、伊仙、天城両町役場及び徳之島町花徳支所、徳之島保健所(徳之島町南部)の4か所。ちなみに同3町の2022年度買い上げ総数は7764匹(徳之島町3451匹、天城町2605匹、伊仙町1708匹)となっている。

 毒蛇ハブの生息域ならではの特異な公務災害の「咬傷」だが、伊仙町総務課によると当然「公傷」扱いによる特別休暇に該当する。