名瀬地区にテックス板

奄美市名瀬の市街地に設置されたテックス板

設置総数3千枚 効果配慮、農家も参加
ポンカン廃棄計画発表

奄美大島内でのミカンコミバエ緊急防除策として県や奄美市などは10日、市内名瀬地区を中心にテックス板を設置した。前回分と合わせて設置総数は約3000枚。10グループに分かれ、一つひとつ手作業で集落内の畑や道路沿いの植え込みなどへ設置した。

奄美大島ではヘリコプターによる空中散布などでテックス板を島内各地に設置している。10日の作業には県と市の職員のほか、大島地区農業青年クラブと奄美柑橘クラブの計23人が作業に参加した。

テックス板の誘引剤は植物由来の物質を抽出したもの。他の昆虫への誘引効果はなく、殺虫剤は1㌶当たり3枚を散布する。また、設置場所もテックス板は雨にぬれると殺虫剤などが流れる可能性もあるとし、なるべく雨が直接当たらない葉の間などが理想という。設置はよりテックス板の効果が得らえるよう事前に設置箇所を設定。地図に沿って作業を行った。

この日は農地と比べて植物の少ない住宅地など、建物が多い名瀬市街地も含まれているため、設置箇所は子どもたちの手の届かない大人の目線や、植え込みの陰など慎重に選択。参加したメンバーは道路沿いの植え込みや街路樹、公園や民家の庭樹になどに手作業で設置し、前回設置分の回収も同時に行った。

大島支庁農政普及課は同日、各市町村のポンカンの廃棄計画をまとめた。10日現在の各市町村の報告に沿ったものとなっており、問い合わせは各市町村まで。

▽奄美市=集荷検量場所・奄美大島選果場(集荷時期・4日~、廃棄時期・14日午前11時~)、廃棄場所・選果場横(市有地)▽大和村=大和村果樹選果場(集荷時期・15日~、廃棄時期・集荷状況により順次廃棄)、廃棄場所・大和村建設残土処理場(村有地)▽宇検村=宇検村JA選果場(集荷時期・8日~、廃棄時期・15日~)、廃棄場所・赤土山(村有地)▽瀬戸内町=JA家畜セリ市場(集荷時期・7日~、廃棄時期・14日午前10時~)、廃棄場所・篠川深山の土捨場(町有地)▽龍郷町=龍郷町浦農産物集荷場(集荷時期・14日~、廃棄時期・集荷状況により順次廃棄)、廃棄場所・戸口(町有地)