介護の負担手助け

滑るシートの使い方を実技で披露

介護教室無料相談
効果的使い方で実技講習も
ノーリフトケアがテーマ

ノーリフトケアをテーマにした「わくわく介護教室&無料相談会」11日、奄美市名瀬の生協会館(旧奄美中央病院)であった。2回に分けて行われた講座には、現在自宅で介護をしている人やケアマネージャーなどが参加。参加者らは実技を交えた介護のアドバイスなどを受け、介護する自身と介護の対象者が気持ちよく過ごせるよう真剣な表情で話を聞く姿が見られた。

同教室は「用具を使ってらくらく介助方法(実技)」がテーマ。ノーリフトの講習を受けた奄美中央病院のスタッフ(看護師や介護士など)らが講師を務め、日本ノーリフト協会の保田淳子さんや日本研究開発法人産業技術総合研究所の北村光司主任研究員・博士(工学)も参加した。

教室では最初に、介護者本人に関するアンケートを実施。北村さんらが監修したアンケートは、「辛い事や悩みがある時、相談できる人はいるか」「さみしい、悲しい、うれしい、楽しいと感じたことはあるか」「やりたいけれど我慢していることは」など10項目以上について質問。保田さんは「介護される人はもちろんだが、実際に介護をしている人の気持ちにフォーカスをあてて、サポートしていきたい」と語った。

この日は様々な介護用品の効果的な使い方などをレクチャー。参加者の悩みに合わせてどのような介護用品を使えば良いのかなども紹介し、実際に体験した参加者からは「(介護される方も)体が楽になる」「気持ちがいい」などの反応があった。

アンケート調査を進める北村さんは「人生には結婚や介護などいろいろなターニングポイントがあり、同じような悩みを抱えている人は多いはず。でも人との交流や社会とのつながりが無ければ一人で悩むことになる。同じような悩みを抱える人たちが、どのように乗り越えたかなどのアドバイスが出来る仕組みを作りたい」と説明。保田さんも「ノーリフトを通じて病院と地域のつながりを作り、介護で困っている人の手助けをしたい。このアンケート調査も踏まえて、奄美で事例を作ることができれば」と話した。

 同教室は来年2月6日にも開催。問い合わせは?0997‐52‐0585(恵さん)まで。