「安くなる・速くなる」確認して

消費者トラブルに関する相談を受け付けている県大島消費生活相談所

ネット・接続業者勧誘トラブル
喜界町での増加を懸念も

 県大島消費生活相談所(上橋勉所長)では現在、インターネット回線や接続サービス提供社(プロバイダー)の変更に関する電話勧誘に注意を呼びかけている。1日、喜界町では光ブロードバンド整備事業の完成記念式典式があり、同通信サービスを開始。回線の高速化に伴い、新規契約やプロバイダー変更の勧誘が予想され、契約内容や発信元の確認など、トラブル回避のために注意が必要だ。

 同相談所の中村由美さんによると、プロバイダー契約に関して同相談所に寄せられた相談は2013年度の2件から14年度に18件と9倍に増加。15年度度は4件(1月27日時点)で、これから新生活の準備が始まる春先にかけて、トラブルの増加が見込まれ、一層の注意が必要と呼びかける。

 主な相談内容は契約内容の食い違い。これまで相談所に寄せられた事例では「料金が安くなる」と勧誘し、契約したところ説明よりも高額になっていたり、相手が会社を明確に名乗らず、契約中のプロバイダーと誤認して契約を変更したりするケースが多いという。

 中村さんは「電話口から『安くなる』と強調し、都合の悪い説明は早口で不明瞭なままに契約を迫ることが多い」と分析。対策として①本当に安くなるのか明細を示してもらう②電話をかけている会社、担当者の名前を確認する③不明瞭な点をそのままにせず、何度も聞き直す―ことを挙げ、要求に応じない業者とは契約をしないことが重要という。

 同相談所は、今後の喜界町でのトラブル発生の可能性を懸念する。現在、プロバイダーなどの電気通信サービスはクーリングオフも適用対象外場合。場合によれば解約による違約金などさらに負担が増えるケースもあるためだ。

 今後について中村さんは「わからなければ、とにかく契約しない。不安ならば、行政の消費生活相談窓口(喜界町の場合は住民課)に相談してほしい」と呼びかけている。

 消費生活に関する相談は消費者ホットライン(188番)か同相談所(℡0997―52―0999)まで。