駒打ちや植樹体験

学校敷地にフクギの苗を植樹する山小児童らと関係者=13日、徳之島町

徳之島町山小対象に県事業
未来につなぐ森林環境教育

 【徳之島】「未来につなぐ森林環境教育推進事業」(県主催)が13日、徳之島町立山小学校(院田裕一校長、児童数21人)を対象にあった。イタジイ(スダジイ)原木へのシイタケ菌の駒打ちや、防風林用も兼ねたフクギ苗木の植樹体験などを通して、森林や林業の大切さを再認識した。

 同教育推進事業は森林環境税関連事業の一環。「植えて・育てて・使う」の循環する森林と林業の重要性や、林業の役割に関する体験学習で故郷を愛する心を育てるのが目的。県大島支庁林務水産課の片野田逸朗技術専門員(52)を講師に徳之島地区森林組合や町当局、山共有林管理組合などの関係者も協力した。

 児童たちは、人工光熱源を利用した工場での菌床栽培シイタケに比べ、シイの原木栽培は自然環境にやさしく、森林の恵みを受けて味もおいしい―など解説を聴いて駒打ち作業に挑戦した。グラウンドでの植樹体験では、古くから台風など防風林(垣)や屋敷の防火対策にも植栽され、樹高10~20㍍に達するフクギ(フクギ科)の苗計50本を大人たちのサポートで植樹した。このあと多目的室では、1人1枚ずつの板にマイツリーの名前などを描くなど樹木版も作成した。

 5年生の松尾雛子さんと元田花恋さんは「温暖化防止など地球環境も守ってくれる森林の大切さが分かった」「植樹した木が大きくなるのが楽しみ。いい思い出にもなった」と話した。

 前日の12日に予定した天城岳登山(森林・植物など学習)は天候不良のため中止した。