山元監督からシュートのコツを教わる藤(右)
ミニゲームでシュートを決める高橋(1)
【鹿児島】知的障がい者の県選抜バスケットボールチーム・鹿児島バルダーズの女子チームが発足し、20日は鹿児島市のハートピア鹿児島で1回目の練習会があった。奄美からも大島養護学校1年の藤みつき、高橋果林の2人が参加した。
バルダーズは、2020年の鹿児島国体と同じ年にある全国障害者スポーツ大会を目指し、14年7月に男子チームが立ち上がった。全国大会には女子の部もあり「競技の楽しさを知ってもらい、全国大会で好成績を残す」(山元晃一監督)ことを目指して女子チームも立ち上がった。
1回目の練習会には13人が参加。山元監督やバルダーズ男子のメンバーで各学校の巡回指導をしている際や、昨年12月に特別支援学校対抗大会を開いた際などに、参加を呼び掛けた。
練習会では山元監督やスタッフ、バルダーズ男子の選手らがサポートしながら、シュートやパスなどの基礎練習やミニゲームなどで約3時間、汗を流した。山元監督は「楽しくほのぼのとした雰囲気でできた。これからチームとしてやっていく方向性がみえた」と感想を話す。
12月に奄美であった普及教室で藤、高橋の2人もバルダーズ発足を知った。藤は164・5㌢、高橋は168㌢の長身で中学まではバレーボールをやっていたが、養護学校では運動部活動がない。普及教室に参加して、初めてバスケットの面白さを感じ「2人で昼休みや週末に練習した」(高橋)。
練習会では「コツを覚えるのが難しかった」藤は途中で涙する場面もあったが、最後のミニゲーム2試合でハッスルし10本のシュートを決めた。高橋も長身を生かしてシュートを3本決めた。「もっと練習してうまくなりたい」(藤)「うまくなってプロみたいなプレーができるようになりたい」(高橋)と夢を語っていた。
バルダーズ女子は4月から本格的に活動を開始し、当面は8月にある日本知的障がい者バスケット連盟主催の全国大会出場を目指す。
(政純一郎)