奄美新聞社杯バスケ

相手の守りを破り、ゴールを狙う男子A級得点王の森(BROTHER)

男子A級BROTHERがV2
全部門、前回優勝チーム連覇

 第3回奄美新聞社杯バスケットボール冬季大会(奄美新聞社主催)が28日、奄美市笠利町の太陽が丘総合運動公園体育館であり、男子はA・B級の準決勝と女子は決勝戦を続開。男子はA級がBROTHER、B級がCRONYS,女子はFREE LANCERSが優勝。全部門、前回大会の優勝チームが連覇を飾った。また、最優秀選手賞には亀山祐太(BROTHER)、池健矢(CRONYS)、本田慶子(FREE LANCERS)がそれぞれ選ばれた。

 大会結果は次の通り。

 【男子】〈A級〉▽準決勝 BROTHER94―66奄美高校、Turkey‘S93―85UNRIVALED MONKEY▽決勝 BROTHER100―82Turkey‘s

 ※個人賞 ▽最優秀選手賞 亀山祐太(BROTER)▽得点王、森勇太郎(同)78点

 〈B級〉▽準決勝 CRONYS69―53NO TITLE、マジック82―80Xポイント▽決勝 CRONYS74―59マジック

 ※個人賞 ▽最優秀選手賞 池健矢(CRONYS)▽得点王 山下貴文(マジック)46点

 【女子】▽決勝 FREE LANCERS69―46tomboy

 ※個人賞 ▽最優秀選手賞 本田慶子(FREE LANCERS)▽得点王 竹山優希(同)18点

バスケA級 BROTHER
男子A級で優勝したBROTHER

バスケB級 CRONYS
男子B級で優勝したCRONYS

本土でも通用するチームに
男子A級優勝BROTHER

 大会は、奄美大島で開催される社会人バスケの中では今年度最後の大会。全勝で連覇を達成したBROTHERは、全試合無敗で今年度を締めくくった。チームの森田剛広監督は「前回、前々回と叶わなかった全勝できたことはうれしい。四戦中三戦で100点をとれたことも収穫だった」と振り返った。

 「本土のチームよりも体格が劣る」というBROTHERは、得点を稼ぐランゲームで試合を組み立てるという。決勝戦は前回と同じくTurkey‘sとの対戦。「(Turkey‘sとは)普段から一緒に練習する。気心も知れている分警戒していた」(森田監督)。

 試合は序盤、相手にリードされ、相手の速攻と的確なパス回しに防戦。何とか食らいつき第1ピリオドを同点としたが、試合のムードはTurkey‘sに傾いていた。

 「守りの意識がちぐはぐで、そこを相手に付け込まれていた」と感じた森田監督は、選手全員に「足を使い、攻守の切り替えを意識するよう促した」という。以降、今大会得点王の森を中心に攻勢に転じ、残りのピリオドを全て先行。ゲームの流れを奪い返すと、得点が3桁に到達したところで優勝を決めるブザーが鳴った。

 来年に向け、森田監督は「来年度も島内での無敗が続くよう努力したい。そして、県本土のチームとも互角に渡り合いたい」と話した

バスケ女子 FREE LANCERS

女子の部で優勝したFREE LANCERS

互いの気遣い勝ち運呼ぶ
女子の部優勝 FREE LANCERS

 今回の優勝は、自身やチームにとっても意味あるものだと思う――。今大会でゲームキャプテンを務め、最優秀選手にも選ばれた本田慶子(25)は、連覇の結果をこう受け止める。故障者など不安要素を抱えながら、臨んだ今大会。FREE LANCERSの連覇は、選手同士の気遣いが勝ち運を引き寄せる形で達成された。

 インフルエンザなどで4人が欠場、わずか6人で試合に臨みながら優勝を勝ち取った前回大会。今大会もけがで主将の欠場や、「速攻を中心にゲームを組み立てるチーム」は、うまく機能せず、苦戦が続き、本田も「私自身、思い切りが出せずパスに逃げる場面があった」と反省点を挙げた。

 チームに漂う不調の空気に、とられた対策が「選手同士のコミュニケーションの徹底」だ。常に互いに声を掛け合い、不安点を共有。ディフェンスの徹底から、オフェンスの切り変えの速さまで、試合中に微調整を続け、少しずつ本来のチーム力へと近づけていったという。

 試合は第3ピリオドにtomboyの猛追を受け、一時8点差まで追い上げられたが、最終ピリオドで盛り返し、20点以上の差を付けて連覇を達成。本田は「来年度も優勝を目指して自分自身も成長したい。地元高校生の目標でいられるように、今後も努力を続けたい」と話した。