笠利出身・森エイ子さん 作家仲間と二人展

会場入り口で笑顔の森さん(右)と井口さん。自然の木の木目や色を生かした井口さんの作品の中には、ネックレスなどの紐に森さんの紬糸を使った作品も

作品に奄美の色彩
ドレスから小物まで大島紬糸で

【東京】奄美の自然をイメージしたオリジナルの手編み作品を、大島紬の織糸と草木泥染めの絹糸で作るニットデザイナー・森エイ子さん(旧笠利町出身、現埼玉県越谷市在住)が2日から、京王プラザホテル(新宿区西新宿2)本館3階のロビーギャラリーで作家仲間と二人展を開催。ホテルを訪れる多くの人に、作品を通して奄美の魅力を伝えている。

これまで数多くの受賞歴がある森さん。今回は、長年親しくしている作家仲間で、温もりとデザイン性の高い木のアクセサリーなどを手がける井口美穂子さんとともに「木と絹 二人展」として作品を出品。奄美の海、山、森、花、鳥―などからイメージしたドレスやベスト、ショール、帽子、小物など100点以上を展示販売している。

会場では過去の受賞作品などのほか、田中一村の絵からインスピレーションを受けて制作したという「鳥のタペストリー」なども展示。リュウキュウアカショウビン、アマミヤマシギ、ルリカケスなどの奄美に棲む鳥を、折りたたんだショールで形を作り縫いつけたもので、約15点のショールでできた鳥は「すべて取り外せる」というユニークな発想の大型作品となっている。

また、オオゴマダラをイメージした蝶の形の小さめのショールや泥染めの布でハイビスカスなどをデザインした「泥の花」のほか、「工房 木まま」を主宰する井口さんの協力を得て作られた月桃の実のピアスなど、奄美の空気感をさりげなく身につける事ができる小物も数多く販売。

さらに会場入り口には「奄美コーナー」を設けて、観光ガイドブックや『スローライフ奄美』などの本、パンフレットなどで奄美をPR。ホテルでの展示は初めてという森さんは「どんな反応があるか、緊張と楽しみでドキドキわくわく。作品を通して奄美を感じてもらえたら」と笑顔で語った。

同展は10日まで。時間は午前10時~午後7時(最終日は午後4時)まで。入場無料。