奄美地区生活研グ協が経営局長賞を受賞

農業振興等に貢献した事が評価され、優秀賞の賞状を手にした吉田会長

吉田会長「次世代につなげる課題」
農山漁村女性・シニア活動表彰

【東京】農山漁村男女共同参画推進協議会が主催する15年度農山漁村女性・シニア活動表彰で、奄美地区生活研究グループ連絡協議会(吉田茂子会長)が優秀賞に当たる経営局長賞を受賞した。1日、日本女子大学新泉山館(文京区目白台2)で開かれた表彰式に、吉田会長が出席。「先輩たちが会を伝承してきてくれたから今がある」と笑顔で喜びの声を伝えると同時に「これから活動をいかに次世代につなげていくか、考えていきたい」と身を引き締めた。

同表彰は、農林水産業や農山漁村生活・活性化に優れた活動の実績を持ち、男女共同参画や生き生きとした高齢者の活動を積極的に推進・活動する個人や団体を毎年表彰するもの。全国で様々な活動を展開する個人やグループが、最優秀賞(農林水産大臣賞)、優秀賞(経営局長賞)、優良賞などの各部門別に表彰される。

今回、シニア起業・地域活性化部門で優秀賞を受賞した奄美地区生活研究グループ連絡協議会は、奄美大島、喜界島、加計呂麻島の8支部20グループからなる協議会で、129人の会員を有する。農産加工活動や農産物直売所経営などのほか、奄美の食に関する知識や技術を後世に残したいと03年度から「食の伝承講座」を開催。延べ3千人もの受講があったほか、協議会の中から10グループが起業し、売り上げで県内女性起業トップ20に入る法人が3グループもあるなど、豊富な地域農産物を活用して女性の起業をリードしてきた。

こうした取り組みは農業振興や雇用創出、地域経済の活性化に貢献。昨年度は加工業者、ホテル等の異業種を交えた「あまみならでは“食”魅力アップネットワーク」設立など、「奄美地域における〝食〟推進のキーパーソンとして大きな役割を果たしている」などと高く評価された。

賞状を受け取った吉田会長は「こういう賞がいただけるとは思ってもいなかったので、びっくり」と晴れやかな笑顔。「これからは、次の世代に活動をつないでいくことが大きな課題。食の伝承講座を受けてくれた母親などが関心を持って、会の活動につながってもらえたら」と思いを新たに、会の活動推進にまい進していく意欲を示した。

同会は9日に奄美市笠利町の農村環境改善センターで総会・研修会を予定しており、会員に受賞を報告する。