社会生活の充実期待

障がい者グループホーム「さんび寮」完成
NPO法人栄光

障がい者グループホームを運営するNPO法人栄光(大山豊代表)は、このほど奄美市の名瀬小宿に完成した3号館(さんび寮)の落成献堂式を30日、同館で開いた。関係者約40人が出席し、共に完成を喜ぶとともに、利用者の自立支援など、充実した社会生活に向けた施設活用に期待を込めた。

同NPOでは、2010年に利用者の自立支援を行う中間施設として、ひかりの宿(1号館)の運営を開始。10人の入居者と、支援スタッフが共同生活を送っている。13年にはちしお館(2号館・利用者10人)も運営開始され、今回完成したさんび寮にも10人の利用者が居住を予定している。

3号館は木造2階建て、延べ床面積497・8平方㍍、個人部屋が10室。総工費は9200万円で、県の「かごしま木づかい推進交付金事業」の活用で半分の費用を賄った。

関係者によると、事業活用の条件でもある県産木材を使用し建てられ、杉を材料に「圧密フローリング」と呼ばれる仕様を廊下に採用するなど、共有スペースにも多くの木材を使い、利用者にあたたかみを与える工夫を加えたという。

式であいさつに立った大山代表は「このような立派な公共施設が完成した。障がいのある人にとっての器である。寮に住む人たちが充実した生活を送れるように見守っていただければ幸い」と話した。