~徳之島きびまつり~

約3千人が楽しんだ「徳之島きびまつり」(写真はちびっ子ら対象のニワトリつかみ取り)=17日、伊仙町

キビ作農業に元気を
牛なくさみ・演芸・抽選会

 【徳之島】基幹作物サトウキビの機械収穫を担う徳之島ハーベスター集団(約100事業者)が一丸となった初の「徳之島きびまつり」が17日、伊仙町の徳之島なくさみ館であった。製糖期の労をねぎらい合う「牛なくさみ(慰み)」の闘牛大会や演芸大会、お楽しみ抽選会などで約3千人を楽しませた。

 同島のキビは前期まで4期連続の記録的不作が続いた。今月10日に終了した今期の製糖実績(大型工場)は16万7255㌧(10㌃平均単収4・54㌧)と直近5年間では最も高い単収に回復。3町で稼働したハーベスター総数は141台(同収穫率96・0%)と前期比0・5ポイント増えた。

 イベントは、今製糖期の労をねぎらい「キビ作農業に元気を。生産回復への起爆剤に」と、3町のハーベスター集団が一つにまとまって実行委員会(大竹勝人委員長)を組織し初企画。抽選番号付きの入場料も千円(小学生以下無料)に抑えて初開催した。

 天城町の中高生ら「結シアター手舞」一行の勇壮なオープニング演舞に続き、第1部の製糖終了なくさみ大会がスタート。若手牛同士のアトラクションから元ミニ軽量級チャンピオンの横綱戦まで7組の対戦で楽しませた。合間には沖縄のご当地キャラクター「闘牛戦士ワイドー」のパフォーマンスでも観客を沸かせた。

 第2部・演芸のステージには地元の若手唄者・澤愛香さんやシンガーの伊舎堂さくらさん、風間美沙子さんが出演。会場のちびっ子ら対象のてんやわんやの「ニワトリのつかみ取り」アトラクションもはさみ、総額250万円相当の賞品が当たる第3部の抽選会で一喜一憂させた。

 来場者たちは「世代を越えて楽しめる。これぞ本物の〝なくさみ〟だと思う」「農作業のつかれも吹き飛んだ。今後も続けてほしい」と満足していた。大竹実行委員長(53)は「個人的には来年も継続したい。実行委員会に提案したい」と話した。