7月21日に「畑かん通水式」を計画(徳之島ダム)
徳之島地域農業総合対策推進協議会の総会=28日、徳之島町
【徳之島】徳之島地域の農政関連3団体の2016年度総会が28日、徳之島町役場会議室であった。国営かんがい排水事業徳之島用水地区などの事業促進組織、同地域農業総合対策推進協議会は「徳之島ダム」(貯水量730万㌧) の「畑かん通水式」を7月21日、天城町内で行うことを決めた。本格通水への前段となる各地区単位の水管理組合設置も急ぎ、畑かん営農ビジョンに基づく行動計画の実践支援なども強化する方針。
【徳之島地域農業総合対策推進協議会(会長・大久幸助天城町長)】大久会長はあいさつで「今年度から徳之島ダムの通水が始まる。徳之島農業の新時代の始まりと思っている」。畑かん事業(施設設備)終了地区では通水の前段に水利用管理組合の設置が不可欠で、連休明けから本格化させ5月中の全設置を目指す。7月21日の通水式は3町で計画し、国営附帯県営事業地区「第1大和城=やまとぐすく=地区」(天城町天城、樟南二高近く)で行う方針も示した。
協議では同通水式など16年度事業計画案を含む全議案を承認した。
九州農政局徳之島用水農業水利事業所側の説明では、同用水地区(畑地かんがい受益対象面積約3500㌶)の16年度当初予算は約12億2600万円。主事業はダム小水力発電設備(製作中)の建設工事、管理用道路の災害復旧工事など。1997年度に着手した同事業の工期は17年度(施設監視期間は20年度)まで。
【徳之島農業改良普及事業協議会(会長・高岡秀規徳之島町長)】全議案を承認。16年度事業計画では、農業者研修活動や農業生産向上、畑かん営農の推進、地産地消と6次産業化―などを推進する。主な活動には九州・沖縄地区農業青年クラブリーダー研修会(8月以降、島内開催)も計画。役員改選では新会長に大久保明伊仙町長を選出した。
【徳之島地域総合営農推進本部(高岡秀規会長)】全議案を承認。16年度事業計画では引き続き環境保全型農業の推進、畑かん利用技術の向上と収益性の高い農業への意識啓発―などを推進する。計6部会の総会報告のうち「土地利用畑かん部会」の16年度事業計画には①畑地かんがい事業の同意取得の推進②水利用技術の理解促進、広報・啓発・普及?水管理組合などの育成―などを掲げた。