奄美空港にチラシを手渡した伊藤圭子獣医師(右)
観光客などに向けチラシ配布
観光客が増える大型連休に合わせて29日、観光客向けのロードキル(轢死)の啓発チラシが完成した。今年も、国道や県道などでアマミノクロウサギのロードキルが数件確認されており、レンタカーなどを使う観光客にも奄美の現状を知ってほしいと作成。今後、観光客が訪れやすい観光施設などを中心に設置予定という。
チラシの制作は奄美猫部の伊藤圭子獣医師。奄美ネコ問題ネットワーク(ACN)の協力を得て、2500枚作成した。
チラシではロードキルにより、奄美の野生動物が多数被害に遭っていることを示し、「林道では特に気を付けてゆっくり走行しましょう」や「クロウサギだけでなく、ヘビやカエル、昆虫もたくさんひかれている。彼らの生活圏にお邪魔している気持ちを忘れないで」などと記載。裏面には、奄美で発生しているネコ問題についても記した。
29日は伊藤獣医師が奄美北部の飲食店やレンタカー店、物産センター、空港など17カ所にチラシを配布。伊藤獣医師は「大型連休だけでなく、これからの季節は観光客が増える時期。林道でも車のスピードを気にしない人、クロウサギにしか注意しない人もいるので、この機会に島内外の人に注意してほしい」と語った。