被災地のために地元・知名町で募金活動

熊本県から一時避難している鍋田さん(右から2人目)と西田さん(中央)=知名町=

熊本の高校に通う鍋田さん西田さん

 【沖永良部】熊本県の高校に通い、地震で一時帰省している知名町出身の鍋田雄飛さん(1年・15)と西田恋さん(同)が4日、同町のメントマリ公園で募金活動を行い「被災地は今も苦しんでいる。早く熊本が復興するよう協力して欲しい」と呼び掛けた。

 鍋田さんと西田さんは、この春に熊本県八代市の秀岳館高校に進学。入学式(4月9日)を終えたばかりの14日、八代市で震度5弱、16日の本震では震度6弱の激しい揺れに遭った。2人が生活するサッカー部寮の壁にひびが入るなどの被害が出た。

 学校は休校。寮で待機しながら避難準備をした。鍋田さんは「寮の食事の時間や消灯時間が早くなり、お店には商品がなくなった」と振り返る。

 地震発生から1週間後、沖永良部に帰島し、島内で行われたサッカー大会や親せきの家を回り募金活動を行ってきた。

 同日は、市民劇の開催会場に募金箱を設置。中学時代に所属したTSC奄美の後輩3人も応援に駆け付けた。

 ゴールデンウィーク明けの9日から部活動が再開するという2人。西田さんは「余震が続いているので不安だが、多くの人が応援してくれた」。鍋田さんは「被災地の中でも、支援が十分でない場所に募金が届いて欲しい」と話した。

 集まった支援金は日本赤十字社熊本県支部に送られる。